BEATS AND LOVE

スピリチュアルカウンセリングとヒップホップ音楽、ライフスタイルや考えあれこれ

ユーモアと現実

こんばんは。

今回は、「ユーモアと現実」をテーマにお届けします。


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先日、普段より長めに電車に乗る機会があったので、

乗車時間のお伴にと、何か本を持っていくことにしました。

重くないように文庫本で、手持ちのものの中から探したのですが、

そういうときにはたいてい、思いがけない“ひらめき”があって、

長い間読まなかった本に急に手が伸びることがあります。


今回はそれが、フランスの作家サガンのインタビュー集である、

『愛と同じくらい孤独』という本でした。

原題は、『回答』という意味のフランス語でして、

英語では『Responses』という本です。


『愛と同じくらい孤独 フランソワーズ・サガン

愛と同じくらい孤独 (新潮文庫 サ 2-15)
フランソワーズ サガン 朝吹 由起子 Francoise Sagan

愛と同じくらい孤独 (新潮文庫 サ 2-15)


ご紹介しようと思ってアマゾンの商品サイトを調べてみたら、

もはや絶版なのでしょうかね~?

新品はありませんが、中古では手に入れられるようです。



私がこの本を買ったのも相当昔のことだと思います。

14、5年前にもなるかもわかりません。いや、もしかしたらもっと?

フランソワーズ・サガンの本の中では、私はこの本が一番好きで、

唯一自分で買ったサガンの本でもあります。


サガンとの最初の出会いは、さらに昔にさかのぼります。

元々、私の実家には大量の古い文庫本があって、

その中には外国の文学も多く、子供の頃から読み漁っていたのですが、

サガンのデビュー作、『悲しみよ こんにちは』もそこにあり、

そのためにかなり早い時期から、サガンの作品は知っていました。


とはいえ、そのような出会い方でしたから、

私は先入観の何もないまっさらな状態でサガンの作品を読んでおり、


サガンが、ある人たちにとっては特別なイメージ、

独特の雰囲気や、人物像、人によっては憧れのようなもの…?

を、抱かれている作家だということは、知りませんでした。


大学に入った頃にはサガンに心酔している女の子もいたりして、

(文学部でしたしね、しかも必修クラスでフランス語を選択していました。

私は仏語が苦手で学ぶ意欲が出ず、さぼるようになってしまいましたが。)

それで後付けで、サガンの世間的なイメージをなんとなく理解したのです。


そんな私の背景はともかくとして、

このサガンのインタビュー集は、とっても面白い!


サガンその人の思想や価値観にふれられるという点でも面白いですが、

同時に、サガンの生きていた当時の時代背景が垣間見えて、

私にとっては、それもとても興味深いです。


なぜなら、時代は違っていても、人の中に共通して存在するもの、

それを「時代背景にも関わらず」感じ取ることができるからです。



特に、私たちの「ユーモア」の感覚というのは、

決して「外の現実、時代や歴史背景」に影響されるものではなく、

内面的に見出すことができるのだということを実感させられます。



サガンの育った家庭は、分類すると「ブルジョワ」の類、

フランスの中でも裕福な家庭だったわけですが、その子供時代、

第二次世界大戦の頃がどんな風だったか…という描写を読むと、

「“戦争”といってもその体験は人それぞれだなぁ」

と、考えさせられます。


物質的な豊かさの度合い、という条件以前に、

サガンの両親のユーモアや、あり方に心を動かされるのです。

印象深い例をいくつか、本から抜粋してシェアさせてくださいね。


(p.23~24より引用。 太字での強調は、私によるものです。)

『それから空襲。母がそんな必要はないと言っていたので、

わたしたちは地下に降りたりはしませんでした。

でも一回だけ、あまりの凄まじさに母は

≪まあ子供たちのためにはそのほうがいいかもしれないから、

降りましょうか≫と思ったようです。

よく覚えていますが、母は頭にカーラーを巻いてセットしていました。

わたしたちは地下に降りました、壁は≪ブルン、ブルン≫鳴っていて、

石が降っていました。ほかの人たちは皆震えていました。

母は落ち着きはらっていたので、

子供のわたしたちはトランプをしていたんですよ!

とにかく遊んでいたのです。要するに全然怖がっていなかったわけです。

アパルトマンに戻ったとき、台所にねずみがいたのです。

そうしたら母が気絶してしまいました。母はねずみが大嫌いなんです。



それから、戦時中にはこんなエピソードも。

(p.25)

『父が田舎を探し回って、愛する子供たちのために

どこかの農家でほろほろ鳥を手に入れてきました。

わたしたちは英雄の帰りを出迎えようと入口のところで

ずらりと並んで待っていました。母と女中さんと子供のわたしたち皆で。

父は厳かな動作で車のトランクを開けながら、得意気に

≪何を見つけたか見てごらん≫と言いました。

ところがほろほろ鳥は足しか縛られていなかったものですから、

舞いあがり、リヨンの空のほうに消えていってしまったのです。

父はトランクを閉め、わたしたちは何も言わずに家の中に戻りました。

二十年間も笑い話になりましたよ。


それほど苦しい思いはしなかったわけですか?

というインタビュアーの質問に対しては、こう答えています。

(p.26)

『実際のところわたしはほんの子供でしたから。

それに両親に包容力とユーモアがたっぷりあったので

恵まれていたわけです。ですからすべてうまくいっていました。

でもおそらく両親は見かけよりも心配していたのでしょうけど、

わたしたちには感じさせなかったのです。

母は最悪なときでもわたしたちを笑わせるのが上手でした。

サン・マルスランに池があって、よく泳ぎにいきました。

(途中略)

一度、空襲のときにわたしたちは池の畔りで体を乾かしていたのですが、

戦闘機が一機急降下して追撃をかけてきました。

あたりは野原と木でした。わたしたちはうさぎのように駆けました、

まわりの草が弾丸で飛び散るのが見えました。

なのに母が姉に叫んだことといったら、こうです、

スザンヌ、お願いだから服を着てちょうだい。

お願いだから服を着てちょうだい。

そんな格好でぶらついちゃダメじゃないの!≫。

母には人を落ち着かせる摂政時代風なところがあったのです。』


このほかにもユーモラスなエピソードは色々とあるのですが、

続いては、現代の私たちにも共通する、戦争についての子供の気づき。

(p.27)

『わたしはほかの子供たちと同じように、物事を単純にしか考えませんでした。

初めからドイツ人は悪玉で、

イギリス人とアメリカ人とレジスタンは善玉だったのです。

それで、その女の人が頭を剃られて街を歩かせられたときに母が怒って、

≪何ということをするんです。恥ですよ。

あなた方の行動はドイツ人同様です。同じ振る舞い方じゃないですか。≫

と言ったとき、わたしは≪ああ、そうなのか!

事実はそんなに簡単なものじゃないんだな≫
と思いました。

このときにはじめて善というものが、

自分の思っていたものより曖昧だということに気がついたのです。



また、

サガンの子供時代の話には、色々な学校を退学になった話など、

ぜひ現代の「はみだし者」と感じている人たちにも読んでいただきたい、

その心情に共感しつつも、どこか痛快なエピソード
が語られています。


私はこの本を通してサガンが語っていることのために、

サガンは「とても誠実な人である」という印象を持っています。


物事は、「現実(外の事象)で何が起こっているか」よりも、

「それぞれの心の内面で起きていること」の方こそが重要であるということを、

はっきりと気づき表現していた人なのだなぁと感銘を受けます。


そしてまた、「自分自身である」ということに気持ちよく向き合った人…


自分を装おうとせず、他の誰かになろうとせず、

他者についても「個人」を見つめることをやめない、とても礼儀正しい人。

その人の社会的「仮面」を見るのではなくて。

そういう印象を受けるのです。



この記事内では本からの一部のみを引用しましたが、

サガンのユーモアのセンスも相当すばらしいものですから、

気になる方はぜひ、ご紹介した本を読んでみてくださいね!

きっと、彼女のほかの言葉も何か刺激になるのではないでしょうか。



ちょうどこの間は、フランス、パリでのテロがあったために、

記事でもそのことに関連した内容を書きましたが…


このタイミングで、私はこの本を再読できたこと、

とても有益だったと思っています。


「外で何が起きているか」

「どんなことが進行しているか、これからどんな時代になるか」

そういった現実の事象に興味を持つ方は多いと思いますが、

結局、どんな出来事が起きているときでも、本当は、

そのことは私たちの「心の中までは踏み込めない」。


心の中は私たちの聖域です。

外で起きていること以上に、自分次第のものです。


どんなときでも、どんな外の状況にも関わらず、

幸せを見出すことも、ユーモアを持つことも、できるんですよね。



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