前回のシリーズ↓に引き続き、「不思議系」の話を書きます。
◆「自分のキャパシティ(全4話あります)」
霊的なものを受け入れるようになってから、
私は、ものごとのほんの端切れしか見ていないということに気づきました。
それでも、見えるもの、感じたものを素直に観察していると、
自分の内側とリンクして、わかることがあるのです。手がかりをもらえるように。
とはいえ…
内なる知覚、霊的な感覚を使っても、
すべてがわかる、ということはありません。
ただ…その感受性を閉じないこと、やわらかく聴く耳を持つこと、
純粋に湧いてくる興味を大切にすることで、
限定された視点よりも大きなものを垣間見たり、実感したりする機会は、
増えるように思います。
そして、一見ばらばらに見えるそれらの根底にあるつながりが、
結局は「大きな愛」に基づいているということ。
そこを信じるか信じないかで、霊的な世界の見え方も変わりますよね!
☆☆☆
ちょうど日本で大きな地震があった3月11日、
私は母とバリ島にいました。
1年に1回のまとまった休みが取れることになった母が、
「なんだかとっても南国に行きたい!そこでゆっくり、リラックスしたい」
という気持ちになり、
以前一度だけ私と一緒に行ったことのあるバリ島に、
ぜひまた行こうよと、けっこう急な展開で決まりました。
私は、もともとバリ島へは何度か行っており、とても好きな場所ですから、
通常であればわくわくするところなのですが、
不思議なことに、その旅行の申し込みをしているときは、
手続きを含め、なんだか色々なことがスムーズにいきませんでした。
日にちを決めるときも、その年の「ニュピ(バリ暦の新年)」が重なり、
結局希望日をずらすことになり、
ホテルの部屋も、はじめて、希望したところが取れる、取れないで、
手間取ったりしました。
旅行会社の担当の人も、今までと同じ会社を選んでいるのに、
なんだかずさんでした。
すんでのところで「やめようか…」という感じになったのですが、
ぎりぎり、何かに押されるように、
「いや、やっぱりこの日程で行こう!」という決断になったのです。
☆☆☆
ところが、行ってからも旅行会社やホテルの手違いなど、
トラブル…というほど深刻ではないが、愉快でない出来事が続き、
ふだんならば、私はバリ島の空気でいきいきと元気になるタイプなのですが、
今までになく、ホテルのエアコンで激しい鼻炎になって薬を飲んだり、
観光していてもいまいち気分がすぐれなかったりしたのです。
せっかく好きな場所に来たはずなのに、なんだか無性に日本が恋しい。
観光に、身が入らない。早く、日本に帰りたいような思い…
バリでそんなことを思うのは初めてで、不思議でした。
3月10日の夜中、寝る支度をしてベッドに横たわったとき、
バリ島でも短いながらはっきりとした地震がありました。
その翌日、日本でのあの大きな出来事があったわけですが、
私たちは日本人のほとんどいないホテルに宿泊しており、
テレビもつけず、旅行会社からの連絡もなかったので、
その日の夜まで地震のことは知らなかったのです。
夜、街へ出かけてから、日本人を見つけると互いに声をかけあいました。
私はそのときまで、海外に旅行すると「その国」を楽しみたいタイプだったので、
観光客同士で話をする、というような経験がありませんでした。
でも、この旅行では、先にも書いたように、なぜだか日本の人たちが目につき、
その人たちの姿を目にするとほっとする、
なんだかなつかしく、あたたかく、励まし合いたいような気持ちになる…
その理由は、このこと(地震)を感じていたのかもしれないな、と、思いました。
私たちが帰るときには、飛行機は通常通りで、
着いてから電車が動いているかどうかだけが、わからないということでした。
日本に着陸してから、飛行機の中でしばらく待機していると、
やがて「電車はぶじ復旧し、動いています!」というアナウンスが流れました。
機内のお客さんが一斉に、「おお!」とどよめいて、拍手をしました。
なんだかみんなの気持ちがひとつになってあたたかく、
胸に迫るものがありました。
そして、帰りの電車は、ぽかぽかした春の日差しを受けながら、
とてものどかに運行されていたのです。
それは日曜日で、あの「計画停電」による交通機関の混乱の、
1日前だったのです。
家に着くと、父は無事で、家のものが壊れたことや、
妹夫婦が様子を見に来てくれたことなど話しました。
そのとき妹が、父が用心のために多めに炊飯器で炊いた米を、
しっかりとおにぎりにし、
「持っていっていいよ」と父が言うと、
「じゃ、もう遅いしいただいていくねお父さん」と言って、持って帰った、
「いや~、しっかりした人だなと思ったよ」
と、他人事のように父が妹のことを語るのが、なんだか妙に面白かったり。
うちでも、引き続きわりとのどかに過ごしていたのです。
のちに、ネットの情報、テレビの報道などを見て、初めて、
私たちは事態の大きさに気づいたのでした。
その後の1週間、母は交通に苦労しながら都内へ通勤していましたが、
「あの地震を共有してないなんて、なんだか会社の人に肩身がせまいわ~」
と、つぶやいていました。
さて、ここからが本題?です。
私は、帰りの飛行機あたりから、体調の異変に気づいていました。
しかしそれが、差し迫ったものではなかったので、
「なんか変?」くらいにしか思っていなかったのです。
ところが。
日本に帰ってきて、2、3日後から、一気に!
今まで体験したことのないような、悪寒と発熱が繰り返され、
体がだるくて、動けなくなってしまったのです。
最初は「寝ていれば直る!」と思って我慢していたものの、
どうにもならなくなり、計画停電で本数の減った電車の時間を調べながら、
なんとか病院に行くことにしました。
日本の人々が地震や原発のニュースにくぎ付けになっているときに、
私ときたら、個人的な病状でそれどころじゃないなんて…(汗)
うんうんうなって、寝込んで、一体なんなんだ?
と、ちょっと情けない気分になりました。
☆☆☆
まぁでも仕方がありません。
病院で薬をもらって、回復につとめていたのですが…。
治らなかったのよね!驚くほどに(爆)
なんなんだ~一体!
何が体に起きているんだ~???状態。
そんな中、自分のふせっている部屋では怪奇現象も起きていました…。
おもに電気系統の異常ですね。
ふだんから、たまにですが、ラジカセだとか、ウォークマンとか、
それぞれ別の(複数の)、音楽を聴く機器が、同時期に、
まったく手をふれていないのに、近くにリモコンもないのに、
ぎゅーん!!
と、急に爆音になる(ボリュームが勝手に上がってしまう)とか、
(これはびっくりしますよ!
イヤホンのときは「うわっ!」て耳から外せばすむけど、
部屋で音を鳴らしていたときは、ご近所もびっくりの大音量。
ディスプレイには、見たことのない音量を示す数字、
リモコンをつかんで、ちまちまと音を下げるのでは間に合わないので、
私はそんなとき、本体に走り、電源をばちっと消すのです!)
逆に、ボリュームが勝手にぎゅん!と下げられ、音が消えてしまうとか…
まれなケースでは、パソコンが勝手に立ちあがったり…。
そういうことが時たまありましたので、
「なんだろ。原因は私なのかな(-"-; )電気出してるのかな~」
と、思っていました。
でも、そのときの現象は、ほんとうに奇妙で、
なんと、普通に再生したCDが、全部逆回転※してしまうのです~。
(※後日補足:ここで言っている逆回転とは、「逆再生」のことです。
使用していたのはアナログのCDラジカセで、再生ボタンを押したら、
CDの音楽が逆再生でプレイされるという現象はこれが最初で最後のことでした。)
それも、早回しで……(汗)
皆さん、聴いてみたことありますか。
高速逆回転で、お気に入りの音楽を…(´▽`)
部屋の様子も変だし、「ただの病気にしては、しんどい」(←変な言い方!笑)
そう思っていた矢先、
精神世界の仕事の仲間であった友人が、
様子見の電話をくれました。
そのとき、お互いの周囲の安否確認などしつつ、
自分の現状について話したとき、
私は、「なんかバリからくっついてきてる感じするんだよね…」
と、不意にもらしたのです。
すると彼女が、
「それ、本当になんかいる感じするよ?何とかした方がいいかも」
と、答え、電話を切ってから、私は一考してみることにしました。
心当たりが無いでもなかったのです。
☆☆☆
初めてバリ島を訪れたときにも、
私は「妖怪の赤ちゃん」を家に連れてきて?しまいました。
いや、言い方は変ですが、その子は、「先にうちに来て」いました。
旅行の前にいたんです。
旅行から帰ってきてから、
「あれはバリの子だったか~」と、気づいたような次第なんです。
なにせ、私はそれまでインドネシアを訪れたことがなかったので、
姿を見ても、「色の黒い、アジア系の子供だな」くらいしかわからず…。
しかも当時はまだ、自分がそんなにもバリに親しみをおぼえるのだとも知らず、
友人と、あまりこだわりもないまま、けっこう適当に選んで旅行先を決めました。
さて、私の見たその子は、赤ちゃん、といっても本当の赤ちゃんではない。
外見は、ほっぺのぷくぷくしたかわいい小さな男の子で、バリの子供そっくり。
「ぼく、妖怪だもん!」と主張していた、自称妖怪(謎)…なのです。
その子は、当時ひとり暮らしだった私のうちの戸棚の、
しまってあるお菓子を取ろうとしていました。
私が、抱っこしてその子を押さえながら、
「だめ!うちでは、お菓子はそうやって勝手に食べないの。」
と、言うと、
「だってぼく、妖怪だもん~!」
と、言ったのです。
その子は何も悪さはしませんでした。
旅行から帰ってきて、そのことを思い出して、あっと思い、
事前にすでに、私の意識からバリへの通路ができていて、
面白そうだから来ちゃったのかな?
と、そんなことを思いました。
オゴオゴ(以前書いたこともある、日本の鬼に似ている精霊)の夢や、
バリ島関連の儀式の夢を不思議と多く見るようになったのもこの頃からです。
私は、自分自身の内にあるデータ(並行生!)に「バリ島」があると気づいたので、
リンクがあれば、こういう現象が起こるのも当然だろう、と、思っていました。
でも、そのとき(3月)は違う…
なんかこう、もっと強烈なものがくっついている。
悪意は感じないけれど、存在の「執着」は感じるのです。
どうにも離れたくなくて、くっついてきちゃったような。
はっきりとした理由や、こういうことだ!という、
特定できるようなインスピレーションはありませんでしたが、
旅行中、自分の心やコンディションが明らかに落ちていましたし、
あるところで人の思いを「背負う」、
不可解なまま、過剰に入り込むような体験も、心当たりがありました。
かといって、ただの「人の思い」とは違う感じでした。
なんというのでしょう…ドッキングしている。
個人的な感想なのですが、バリ島というのは、
住んでいる人々の生きた思いと、精霊や妖精、妖怪たちが共存しており、
それがときに、一体となって動くような性質のある場所だと思っています。
そんな土壌が感じられます。
とにかく体調的にしんどく、薬もまるで効きませんでしたので、
何を思ったか、私はガラッと部屋の窓を開けて、
外を見つめると、上半身を窓から出すようにして、
「ねえ、帰ってもらえる?またバリ島には行くからさー」
と、誰にともなくつぶやいたのです。
実際、またバリへ行くことはあるだろうと思っていました。
半分本気、半分試し、のつもりで、いちかばちかそう言ってみたのです。
すると!!
確かに、サッ!!
と、何かが移動する気配がして、外の空にぴゅーん!と消えていきました。
帰った!?
それから、部屋でCDを再生してみると、通常どおり、異常ありませんでした。
その後、病状もようやく回復に向かったのです。
☆☆☆
今回の不思議な話、いかがだったでしょうか。
なんだかイレギュラーな3月11日の体験談ですが、
そういえばこの頃から、多発している地震を体験しながら、
以前も書いた「地龍さん」みたいな感覚も、感じるようになりました。
自分の心と無関係に起こることは何ひとつありません。
すべては「体験したかったこと」…その背後にある理由はさまざまです。
とはいえ、そのときすぐに理解できる「理屈」で、
何もかもを説明できるかというと、そんなことは全くありません。
「理由」がわからなくても、
感覚やインスピレーションに注意すること、
内と外で起こっていることを注意深く観察することは、キーになります。
それでは皆さま、よい週末をお過ごしください♪
★こうしたエピソードへの理解に関連する、こちらの記事もご参考に。
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