今回のテーマは、「にせものの自分に気づくとき」。
“にせものの自分”という表現を使っていますが、
そこにネガティブな意味は込めていなくて、ただ、
わかりやすいからこの記事ではそのように呼んでいます。
私たちはふだん、「世界」という、頭の中で定められた地図のような…
自分の把握している概念の集合体のような…
ものの中で、「私」を演じています。
演じているというより、「表現している」という方が正しいのですが、
ときにはそれが、自分の「純粋な表現」にはならなくて、
何かの「役割」や、「自分でない自分」を演じてしまうときがあるのです。
あまりに長いことそれをしていると、その奥にある、
固く閉じ込められて「溜息ついている素のままの自分」が、
まるで存在しないかのように無視されてしまったことに対して、
「いいかげん外に出してよー」
ということで、アピールをし始めます。
ところが、今までかたくなに「役割」や「演技」をこなしてきたあなたは、
そのアピールに気づきながらも困惑し、その内容の、
それまでこなしてきた「自分」との違いに板挟みになり、
恐ろしくなったり苦しくなったり、悩んでしまったり…
ということも起こるのです。
実は、これは自分に直面しているというありがたい事態なのですが、
外から見ると大変そうだったり、
本人にも人生の危機として体験されることも多いのですね。
日々の中でも、あなたの「にせものの自分」を突き破って、
素のまんまのあなたが顔を出すことがあります。
たとえば、「心の中でこっそりこう思ってしまった」とき。
あなたは大慌てで、その考えや感情を打ち消すかもしれませんが。
あるいは、睡眠の狭間や、眠る寸前、起きぬけなど、まどろんでいるとき。
あなたの本当の気持ちが次々と浮かびあがったり、
かすかに、ぽんっと、ひらめきのように認識できることもあります。
そのときあなたは、
「頭の中で作った世界の中」での所定の演技からオフを取って、
自分自身に戻っているのです。
夢の中でもこういったプロセスを行っています。
そして、
だんだんと、そのように素の自分を認識するようになると、
それに気づいてしまうと、
この世(起きている間のこの現実)で演技をすることが、
非常に疲れるようになります。
これまた喜ばしいことなのですが、
はじめは、自分がそれまで想定していた「社会から脱落していくようで」、
不安になったり怖くなったりするかもしれません。
なぜなら、だんだんあなたは、
これまでと同じ「役割」をこなせなくなっていくということだからです。
前は、ここで笑えたのに…(作り笑顔ができたのに)。
前は、こういうときに献身的に振る舞うことができたのに…(無理してでも)。
前は、(行きたくなくても)つきあうことができたのに…。
などの、「できなくなったこと」もあれば、逆の感じで、
すごく悩んでいると思っていたんだけど、
その奥にある自分は案外なんともなかったんだな。
と、悩みにはまっていることの方が「演技」だと気づいたり、
感情的になって「ドラマの主人公」みたいに振る舞ってたけど、
「私はとてもつらいんだ!」とアピールしてたけど、
その奥にある自分はそんな自分自身を興味深げに観察していて、
余裕があったんだなぁ。
など、「大丈夫な自分」を発見したりすることもあります。
いずれにしても、これまではもっと、
「社会に習った人間らしく」
「身に付けてきた人間らしさで」
生きてきたのに、
自分の「身」はそこに入っていなかった!と気づいてしまいます。
どうしよう、私、人間失格かもしれない。
人間できなくなっちゃった。
そんな当惑があるかもしれませんが、
安心してください、それはあなたがあなた自身に返るということで、
剥がれ落ちていくのは、あなたがこれまで「思い込んできた人間」なのです。
そうやってあなたが「我に返る」体験をしても、
自然に湧いてくる思いやりも、興味も、よろこびも、共感もあります。
ただそれは、周りをお手本にしながら“作り出さ”なくても、
あなたなりのやり方でおのずと表現されるものなのです。
その純粋な表現を、これまでわざわざ制限してまで、
「仮の自分、にせものの自分」の方を採用していたのは、
そうしなければ「世界に受け入れられない」と思ってのことでした。
でも、その「世界」とは、あなたが組み立てたイメージなのです。
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