今回は、「ヒップホップのたしなみ、スピリチュアル風味」というテーマで語ります。
どんな内容かは、読むうちにわかってもらえるはず!
ポイントを7つにまとめましたよ。Check this out.
自分にぴったりな音楽を見つけるよろこび
精神世界・スピリチュアルの学びに熱心な方の中には、生命力が弱くなる傾向がある方も多い、という感想を抱くことがあります。
(スピリチュアルな関心にも色んな動機があるので、全くそうでない方もいますが。)
それはあくまで感覚的なお話で、実際は誰もがしっかり「生きて」いるわけですが、
もう少し説明するなら、「あの世」に近い生き方になってしまい、「この世」に根付けていないというような意味です。
そういう傾向の方は、霊的にはとても開けているのですが、今ここでは人間の体験をしていながらも、ともすると「精霊・天使・宇宙人・スピリット」的な気分に引っ張られがちで、なかなか人間界を楽しめない……ということがあります。
それも長所になる部分ですし、それではいけないというわけではありません。
ただ、そこばかりが「過剰」になると、バランスが崩れて人生が面白くなくなる、という可能性があります。
そういう方にこそ、ある種のヒーリングミュージックのような「霊的な崇高さにフォーカスした音楽」でなく、地球の「ここ」に生きるよろこびを強化する音楽の価値を、知っていただきたいのです。
もちろん個人の好みがあるので、ジャンルはヒップホップでなくてOKです。
あなたの惹かれる音楽にはその都度、「あなたにとってのバランス」をとる効果がありますので、そこは自分の感覚に従ってくださいね。
注意していただきたいのは、先に「これは良い・悪い」、「高尚・低俗」などの観念を持って、頭で音楽を選り分けていると、あなたに必要なものがわからなくなってしまうという点です。
思考でジャッジするのではなくて、エネルギーの反応に注目し、
あなたの本当に好きなものへ向かってくださいね!とお伝えしたいのです。
私の人生に寄り添う、アメリカのラップとR&B
さて、私の人生にはもう長いことアメリカのラップやR&Bが寄り添っていて、このブログでも時折それについてふれています。
直接のきっかけには、過去記事にも書いた通りアメリカ留学の経験がありますが、
もっと根本的な土台としては、もし留学がなくても必ずやヒップホップを好きになったであろう、そんな要素が私の中にあったということを感じています。
好きになればなるほど、ヒップホップにまつわることをもっと知りたくなって、時代をさかのぼって色々な曲を聴いたり、アーティストを知ったり、その頃の背景を知ったり……と、さらなる世界が広がって行きました。
人生の中でこんなに長年好きであり続けるものもないだろうというくらい、ヒップホップと私は繋がっています。
と同時に、人生の途中から、スピリチュアルな分野に深く関わるようになったことも事実です。
スピリチュアルな分野を通して知り合った方たちの中には、音楽好きな方はかなり多く見られるのですが、ヒップホップが大好きという方には今の所あまりお目にかかっていない、という感想があります。
特に私が好きなジャンルになると……。※
(※私の好きなジャンルについて言及した記事はこちら。
ちなみに記事内で紹介してるLL Cool J は、該当はしてません。↓)
◆「調子が良さそうらしい。あとヒップホップの話」
私なりに推測すると、その背景にはヒップホップ文化のイメージや、使われるスラング、特に、英語圏では眉をひそめられるような言葉※が多いという点も関係しているのかな、と。
(※表面上は、ですけどね。現地での人気が、その逆を証明しているような……笑)
そこで、関心のある方へは魅力を伝え、敷居を低くしたい気持ちもあって、私がこれまで考えてきたヒップホップ、主にはラップの「たしなみ」的なポイントを、お話ししていきます。
私見~アメリカン・ヒップホップの楽しみ方~
1. 言葉の背後にあるエネルギーを感じよう。
精神世界・スピリチュアル分野では、言葉に敏感な方が多いですね。
私から言わせると、どんな言葉も、言葉そのものに意味はなく、そこに込められるエネルギーが全てです。
同じように、ヒップホップの歌詞の中で、あるスラングが使われているとき、それはどんな文脈で使われているでしょうか。どんなエネルギーが込められているでしょうか。
文化背景を知らない人には、言葉だけ聞くと、粗野に響くこともあるかもしれませんよね。
一例として、日本人でもよく知っている侮蔑の言葉「bitch」も、実際に侮蔑で使われることもあるけれど、その意味は文脈によります。逆にほめ言葉になることもあります。
実は「人」に対してだけ使われている表現なのではなく、あえて男性へ使われもしますし(日本では女性への侮蔑語として有名)、その重さ・軽さがどれほどのものかも状況によります。
(※ただしスラングの「使用」は、特に異文化の人間の立場としては十分な注意が必要です。)
ラップやR&BのLyrics(歌詞)の意味も受け取りたければ、Ebonics(黒人英語)を知る必要が出てきます。なぜなら、その文化の中での言葉の用いられ方を、私たちは知らないことが多く、その点を理解しないと本当に意味が違ってしまうから。
このことに関連して……
2. 遊びの心を持とう。
たとえば、ヒップホップにはギャングスタ・ラップのように「荒っぽい表現が主流」のジャンルがあります。
カネ、カネ、車、オンナ(あるいはオトコ)、ウィード(他種の別名あり)、ファック……
そんなこと言っている印象があるとしても、まぁ間違いではありません。
(一応書いておくと、もちろんそれだけなわけはなく、知らない人はそんな印象があるんだろうなという予想に基づく例です。)
しかし、そこで生まれているヴァイブレーションに一度心を動かされたなら、「うわべに見えている形の奥にあるもの」が見えてくるのです。
しかも、そういったラップをするアーティストたちは「24/7」、毎日毎日、派手なパーティーをしファックして、ラップ内容のような暮らしをしているでしょうか?
いえいえ、音楽を愛し、ストイックに曲を作り続けている人でなければ、アーティストでい続けることはできないのです。
アーティストの、音楽に対する「熱さ」に注目してほしいところです。
そう、それは背後にあるエネルギー。生命力。クリエイティビティ。
そこに気づくと、「うわべに見える形」の方についても、遊び心を持って、
「なるほど、これは『お家芸』のようなものなんだな」
と、眺め、新しい視点が持てることでしょう。
(そこに嫌悪感や抵抗があった方は、新しい視点になるでしょうという意味です。)
日本の演芸の世界でもありますよね、この人が出てきたら、この芸は見せてほしい!という定番の表現。観客や聴衆はそれを喜び、楽しみにしてもいるのです。
さらに……
3. ラップは音も大事。対訳よりそのままの音を受け取ろう。
ラップされているそのままの「音」を、楽しむ感覚を第一に置いてみましょう。
英語の意味を知りたいから翻訳も見る、というのはありですが、ただ字面や翻訳を眺めてラップそのものを「理解する」試みはおすすめしません。
ラップは韻を踏むこと、リズム感、音の抑揚など声による表現、言葉遊び、多彩な要素を楽しむ音楽だからです。
それを抜きにして言葉としての対訳だけを読んでも、場合によっては、「こんな内容なんだ……??」で終わってしまうかもしれません。
4. 背景を知ろう。
ラップを聴くときに、様々な地域の文化や歴史を知って初めてわかることはたくさんあります。
先述のように、使われている言葉についてもそうですし、そのときの流行や、あるアーティストの育った背景、生い立ちなんかも関係してきます。
仮に、「ヒップホップのアーティストたちって、怖い人が多い!」と感じる方がいたとしても、彼らにとって「何が現実だったか」を知ること、興味を持つことがなければ、それは先入観と、無知から生まれるジャッジにすぎないということです。
また、ラップや歌の内容には、大袈裟に表現されている部分やフィクションも、リアルな描写の部分も、両方あります。
たとえば「ギャングスタ・ラップ」をするラッパーがたくさんいたって、当然ながら、みんながギャングなわけではないですね。
それはちょうど、ある作家の「作品」のストーリーテリングの中に、フィクションとノンフィクションの部分が両方、自然と混じってしまうようなもの。
ただし……
5. ラップは、ケンカや闘争をするためのものではない。
エミネムの主演した映画「8 Mile」や、日本での人気だと聞くテレビ番組「フリースタイルダンジョン」などからの印象で、もしかしたらですが、
ラップで闘うバトル・ラップ(ラップ・バトリングとも言う)や、
作品を通したラッパー同士の悪口(dis)の言い合い「ビーフ」などの、
競ったり争ったりというイメージを、ラップに対して強く持っている方もいるかもしれません。
それらはヒップホップ文化の中に含まれているものではありますが、アート表現としてのラップに専心したいアーティストもいますし、好みや目的は様々です。
たとえば私の敬愛するリル・ウェイン。
彼は何度か、自分はバトリングはしないと話していますが、その理由について、あるとき、
「音楽と、バトリングは違う。バトリングは、1度や2度聴けば十分で、何回も聴きたいものじゃない。そのときは(勝負している双方のラップを比較し合ったりして)かっこいいけどね。
それは『音楽』じゃないんだよ。音楽というのは、永遠に聴けるものだから。
自分の作りたいのは音楽なんだ。」
という旨のことを語っていました。
私の好みもリル・ウェインと同じで、繰り返し聴ける音楽としてラップを楽しむタイプです。
ラッパーの中にも多様なラッパーがいます。
そのスタイルも、キャラクターも、音楽性も様々です。
そんな中からあなたの好みの傾向を発見すると、あなた自身を知ることにもなり楽しいはず!
6. 陰謀論について。
スピリチュアル好きな方の一部と、陰謀論のお話は微妙にリンクする……。
ということで、ここで挙げることにしました。
ヒップホップ関連で囁かれる内容は……、
ヒップホップ・スターは、今では時代のアイコンになるくらい目立つ存在ですが、そういう成功したアーティストのバックには秘密結社がついており、スターになる代償に、魂を売って彼らの目的に従っているというもの。
ネットではいつからか、その証とされるシンボルやらパフォーマンスやら色々解説されていて、現代の「何が真実かわからない感」を醸し出しています。
噂のひとり歩きや無知からの誤解、こじつけ等も多く、荒唐無稽な情報が出回るものだなと思うことがある一方、私はそれらは本質的にどうでもいいと感じています。
ただ、スピリチュアルな観点からぜひお伝えしたいのは、
「何かに支配されている」、「悪意の組織がある」等と思い込む心そのものが、そうした発想の世界に進んで同調することになるのだということです。
たとえもし何かに特定の「意図」が組み込まれていようと・いまいと、あなたがどう受け取るかで、あなたにとっての意味は決まってしまいます。
あなたの現実は、あなたの意識が創っているのです。
その能力を良くも悪くも使うことができるのだと自覚する必要があります。
何もかもを、純粋な愛に変換できるのが、あなたです。
愛を、「それ以外の何か別のもの」として受け取ることができるのも、あなたです。
これまで好きだった音楽やアーティスト、楽しく受け取っていた作品、それらをいちいち「危険なもの」や「悪意あるもの」かと疑って見るようになったら、その人の世界はかえって暗転し、それこそがその人自身のリアルな現実になるでしょう。
「仮想敵」を作れば、あたかも自分は真実を知っているという錯覚で「正義」の側の仮面を被ることができるかもしれませんが、本当にそのとき犠牲にしているものは一体何なのか、気がつくことが大切です。
自身が下す全ての「裁き」は、自分に向いているからです。
また、表層的な観点としても、有名人をひとりの人間として見ずに、何らかのセクトや悪意あるグループの「一員」として眺めてしまうことは、歪みにほかならないですよね。
あなたは、あなた自身の採用するものの見方を実際に生きることになります。
このことを覚えておきましょう。
7. 聴くか、聴かないかはあなた次第!
私たちは、自分に合うものを選ぶことができます。
ライフスタイル、趣味、何を好み、何を信条としたいか……。
それらを内から放ち、「宇宙にオーダーし」、自分の現実として創造しています。
今やトップスターであるからこそ、よく槍玉にあげられがちなリル・ウェインも、「嫌いな人はただ聴かなければいい」という旨のことを度々答えていますが、
言い換えると、あなたは自分の「好きな方に意識を向ける」ことができるということです。
私に関して言えば、気づいたら自分の手元にあるCDのほぼ全てに、「Parental Advisory」※というマークがついていたので(※過激な内容が含まれているので未成年には親の忠告が必要という印)、洋楽の輸入CDには必ずそのマークが付いているのだと思い込んでいたくらい、そのようなテイストのラップやR&Bを自然と好んできました(笑)
一方で、日本の芸能界や歌謡界にはとんと疎くて、関心もなく、たまに見る機会があってもその良さが全くわからないという具合です。
同様に、もし「今」、あなたの周囲で目立っているものを見回して、全然あなたの好きな世界が広がっていないと感じても、
あなた自身の心から大好きなものはどこかに存在しているのに、ただ気づいていないだけということがあり得ます。
自分の好きなことを自身が軽んじたり、価値を置かなすぎたりしていて、「世界がつまらない」という思い込みをつくってしまうことがあるからです。
あなたの心が鳴るものは、仮にそれを良いという人が周りにいなくとも、あなたにとって価値があり、そのことを自分で認める必要があります。
あなたが本当に「あなた自身」とひとつになっているとき、外からの承認はなくとも、ただそれが好きで楽しくて、満たされます。
そのようなよろこびの状態にあると、それを基盤に、あなたの世界が創られていくのですよ!
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