BEATS AND LOVE

スピリチュアリティー、根本の癒し、ヒップホップ音楽とライフスタイルや考えあれこれ

演奏はエネルギーの操作である。意識で意図すること。

2017年最後の記事は、「演奏はエネルギーの操作である。意識で意図すること。」です。

音楽に表れる、演奏の違い

最近、ピアノ演奏の参考にするために、自分がよく練習している曲のいくつかをYouTubeで探して見てみました。
これまでピアノ曲は、CDで聴くことはあっても、YouTubeで誰かが演奏しているところをしっかり見てみたことがありませんでした。

ふとYouTubeに意識が向いたのは、聴きたかった曲の入っている手持ちのCDが、実家に置いてあってあまり聴かないからと譲ってもらった「名曲100選」的なもので、その演奏が良くなかったからです。
もちろんプロの方の録音であることは間違いないのですが、これなら自分の演奏もそう悪くないのでは……と思ってしまうほど、お手本にしたいものではありませんでした。
そのときばかりは、「自分はこれまでピアノが上手くないと思っていたけど、もしかして完璧主義すぎただけなのかな?」と思ったくらいです。
これについては、結局は「どんな演奏を目指しているか」によって答えは変わるのでしたが。

私も学生の頃はピアノを習っていてもそうした「演奏の違い」に無頓着で、プロのピアニストはピアニストだというカテゴリでしか捉えていませんでした。
というより、あまり深くそういうことを考えてもいませんでした。

ところが、成人してから音楽に対する感受性が格段にアップした時期があり、それ以来、演奏の違いはこうもはっきりしているものかと驚くようになりました。
過去記事のいくつかで書いたように、それはスピリチュアリティーへの自覚性が高まった時期と同時に起こったことです。

すると「好きな演奏や、演奏家」もはっきりしてきて、違いは歴然という風になりましたが、クラシックの演奏家の聴き比べなどを趣味にするほどではなくて、当時気に入っていたラジオのクラシック音楽番組で耳にして「この演奏は!」と思った人のCDを、いくらか買ったりした程度でした。Naxosナクソス)のシリーズに入っている方のものとか。
たとえば、イェネ・ヤンドーさんのピアノ演奏とかですね。

イェネ・ヤンドー - Wikipedia

それでも、手持ちの「名曲を集めたピアノCD(演奏者の名前は特に書かれていない)」と、自分で「演奏者が気に入って買ったピアノCD」との間にある演奏の違いは、かなり大きいということに改めて気づかされました。

そして、ここからはYouTubeで探してみてからの話です。 

最初、日本語で曲名や作曲家を検索すると、国内の様々な方の演奏動画や、コンクール受賞者の方、ピアニストの方などの動画が出てきました。

全部を見たわけではもちろんないのですが、ひとつの曲でも色々な演奏を聴いてみたかったので、それなりの数は聴いてみたのです。

ところが、かなりの違和感をおぼえてしまい、困惑しました。
自分がその曲を捉えている感覚やイメージとのズレが大きすぎて、違う曲を聴いているみたいだったのです。

たとえば、私はその曲には絵画を見るような感覚を持っていて、その情景に含まれる優しさが必須の表現と捉えていたのですが、聴いてみた多くの演奏はテクニックの面は確かなものの、ドタドタドタッ!と力強すぎる感じがしたのです。

「あれ~?こんななのかなぁ」
と思って、試しに今度は、英語表記で曲名を入れ、検索してみると……

海外の方の演奏の中には、「そう、これだよ!私の捉え方と一緒!」と思う表現のものがけっこう出てきたのです。
なんでしょうね、教え方とかが影響しているのかなぁ。
海外と日本とで違いが出たのは、たまたまかもしれませんが。

演奏次第で、本当に違う曲になってしまうものだなとの感想を再確認しました。

そんな私が、探していた曲とは違う、ある動画の演奏に心打たれてしまったのです。

ダニエル・バレンボイムの演奏

まずはその動画から、演奏をお聴きください。

Barenboim--Morzart Sonata D Major K.311

……この演奏は、胸がときめきすぎて苦しいほどです。

なんて華やかなモーツァルト
ピアノだけでまるでオーケストラみたい。
モーツァルトの楽曲の素晴らしさと相まって、この演奏。
YouTubeごしの音でも、もう別世界へ行けますね。
実際の演奏を前にしたら、さぞや……。

「こんな演奏、あり得るんだ……」と思いました。
私の理想の演奏が、ここにあった。
どうせ練習するなら、志は高く持ちたいものです。
やっぱり、私は「完璧主義」ではなかったんだ、こういう演奏を実現している方はいるんだとわかりました。

私の感動は、技巧的な部分の話ではないのです(それも必要になってくるのはわかりますが、着眼点はそこではない)。
音の、1音1音にエネルギーが通っていて、曲がシームレスに、ひとつのものとして、様々な表情とともに表現されているということ。

ダニエル・バレンボイム - Wikipedia

意識によって奏でている。意図、エネルギーで弾いている。 

私が楽器を演奏するとき、よく思うことは、「意図」で弾いているということです。
肉体の表現(どのように指を動かすか、どんな風に力を入れるかなど)は、それを物理次元で体現したもので、先に意識内での表現があり、それに従うエネルギーが動きます。

たとえば、「大きく音を出す」というとき、意識の上でまず、大きな音のためのエネルギーを動かします。「軽く、かわいらしく」弾くときにも、その音のイメージや感覚を意識内で先に起こし、するとエネルギーはその通りに動くのです。

2012年の記事でもそのことを、こんな風に書いていました。
「本日の内なる声(演奏と意図、意識)」

beats-and-love.hatenablog.com

この記事の中の、音楽、楽器演奏についての記述は、今でも同じように感じ続けています。 
楽器演奏、練習をしていると、「ああ、意識エネルギーを用いる練習をしているな」とわかるのです。
すべての創造・表現の行為がそうですが、演奏を練習することは意識の用い方の練習でもあるのです。
意識の中で思い描いたこと、先に味わっていること、意図している表現が、「音」という形で表れるという、言い換えると、エネルギーの操作の練習をしているんですね。
自分の望む通りの形で、エネルギーを動かす訓練。

この意味では、「技術」としては完璧に弾きこなせたとしても、物理的な音が合っていても、そこに意識エネルギーが通っていなければ演奏としては空っぽです。書かれた楽譜の通りに、ただ音を出しているにすぎません。

バレンボイム氏の演奏にあまりに感銘を受けたので、他の曲の演奏動画も見ていたら、こちらに行き当たりました。
これが、ちょうど私の感じてきたことを、バレンボイム氏の言葉で表現されている内容でしたので紹介します。

Barenboim talks about music(日本語字幕つき)
 

この動画のバレンボイム氏の言葉の全体に共感しましたが、今扱っている話題に特に一致していた箇所は、2分07秒からの男性の質問から、バレンボイム氏の答えの部分です。

質問者の男性は、1音の中でもクレッシェンドが出せると以前(バレンボイム氏が)おっしゃっていたが、物理的には不可能なはずなのに、演奏では確かにそのように聞こえた……どんなイリュージョンなのですか?と尋ねていますよね。
イリュージョンは英語では「手品や奇術」の意味があって、日本語字幕では「魔法」と訳されています。
クレッシェンドはだんだん大きくの意味ですが、質問者は、「1音の中でクレッシェンドするのは物理的に無理」という前提でお話ししているのですね。
続けて複数の音を鳴らすからこそ「だんだん大きく」という音が再現できるのであって。

これについて、バレンボイム氏はWill(意志や意図、願望の意味で使われています)」という言葉を使って説明しています。詳しくは動画を見てください。
英語そのままの方がさらに細かいニュアンスを説明している部分もあるので、英語がわかる方は直接の言葉を聴いてみてください。
回答を最後まで聴いていただくと、いかに「心・意識で弾く!」ということを語っているかがわかると思います。
具体的には、バレンボイム氏は「ピアノがクレッシェンドしているところを想像して、次の音を(物理的に)弾くと、それが『想像のクレッシェンドの結果』になる」という言葉で表現しています。また、もし自ら「ピアノでクレッシェンドはできるわけない」というネガティブな考えを持ったら、それを表現することはできなくなるのだとも。

同様のテーマを私の言葉でお話しすると、

何事も、意識の中で、先に「意図」があるのです。
物理次元で表現する「前に」。

多くの人が物理次元を「リアル」だと思い、形になっているものを重視する習慣に浸りすぎています。すると、たとえばピアノを弾くにも、物理的に指を動かしたり、力の入れ具合だったり、楽器の構造だったりという物理的なところに注目します。

本当の演奏ができる人は、本人は「どのようにそうしているか、ということを頭で考えてみたことはなくただ実行している」という場合もあるかもしれませんが、必ずエネルギーで弾いています
意識の中で「先に」どう演奏するかという意図が描かれていて、それが物理次元の演奏として音に表れているんです。

こちらの動画も共感する内容でした。

How to listen to music by Daniel Barenboim(日本語字幕つき)
 

確かに、音楽でしかどうしても味わえないよろこびってありますね。
ほかのものでは、代わりがきかない。
そして、トピックが「音楽を聴くこと」にあるこの動画でも、バレンボイム氏はやはり意識の持ち方、意志や意図である「Will」の話をしています。

あなたは「現実」という音楽を意識によって演奏している

この記事でお話ししたことは、音楽のみならず、人生すべてに当てはまることです。

意識は常に、エネルギーを動かし、意図を実現しています。
あなたは自分自身の意図を自覚しているでしょうか。

あなたの「現実」を音楽と考えてみましょう。
あなたはこれまでも現実を「演奏」していましたが、場合によっては自覚のないまま、自身の好まない音を奏でていたかもしれません。

現実という音楽の、あなたは作曲家であり指揮者であり演奏者でもあります。

自覚して現実を演奏できるようになると、あなたは「自分が聴きたい音楽」としての現実を、形に表すことができます。物理的に出現させることができます。

このブログを読んでくださっている、ひとりひとりがご自身の「現実の創造者」の皆さん。

今年も1年、どうもありがとうございました。
来年もどうぞよろしくお願いいたします。

よいお年を! 


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