ものがたり
虹色の衣をまとったお姫様の物語をおぼえていますか。これは、あのお姫様の、つづきのお話です。天界でのしばらくの期間をおいて、お姫様は今、とある農夫の家のかわいい男の子として生まれました。きょうだいのたくさんいる、にぎやかな家でした。彼は、小…
かけらを集める人がいた。割れた陶器のかけら。とうになくなったパズルの1ピース。なにかの破片。アクセサリーから落ちたらしいビーズ。ばらばらにちぎれた手紙。どこかの機械の部品。人々は、かれを変わった人だと思った。かれの集めるもので役に立つもの…
ある朝、男は目を覚ました。魂の、慟哭の中で。魂の痛みがじかにのぼる。男はうめく。何をしたのでもない。男は、善人であった。少なくとも、そうあろうと努めた。やさしくあろうとした。正直であろうとした。そしてまた、順応しようとした。こたえようとし…
たいそう孤独な王様がいました。頭の切れる、立派な王様で、民からは慕われていました。王様はたくさんの革新的な案を出し、それを実行し、国を潤わせてきたからです。人々は、彼を「才ある王様」と呼び、称えました。しかし、王様の頭の中は、常に多くのこ…
とても仲の良い、双子のような魂がありました。新しい人生についてあれこれ計画しながら、一方が言いました。「今回は、男と女として生まれてみようよ。そして、どんな風にそれぞれの人生が進んでいってもきっとどこかで出会って、そのときの人間としてのお…
あるところに、ある人がいました。私たちはみんな星の一部ですから、「☆さん」と呼んでおきましょう。☆さんは、なかなかに思慮深く、大人になってもよく、自分の「存在意義」について考えました。☆さんは、自分の才能は何か見極めるために、色々なことをしま…
見習い天使は、言いました。「人間になって戻ってくる魂は、私にはとても不思議なきらめきを放っているように見えます。それは、私がここでは見たことのない色です。どうしてなのでしょうか。」より熟達した天使が、こたえました。「彼らは、私たちとは違っ…
あるところに、お姫様がおりました。お姫様といっても、かつての王の遠縁だった両親はとうに死に、今は別の王が世を治めていました。まがりなりにも城の片すみに住んでおりましたが、お姫様はひとりぼっちでした。お城にいても、たいして意味はないように思…
ブログに新カテゴリを設けました。「ものがたり」です。 beats-and-love.hatenablog.com これについてちょっと説明します。私は以前、何度かホームページ&ブログを持っており、最後のものは2006年から始め、2009年7月いっぱいで、閉じました。その頃書いて…