おはようございます♪
◆「家族がビタミン(ときにスパイス!?)1」からの続きです☆
父のエピソードでしたね。
これは、それまで知らなかった側面を、愉快に発見したときの話のひとつです。
数年前、そのとき仕事で都合のつかなかった妹をのぞき、
父、母、私と家族3人でサイパンに行ったときのことです。
☆☆☆
それまで飛行機が嫌いで、やっと国内線は乗れるようになったものの、
海外は断固として拒否していた父の、はじめての海外旅行。
行き先は、あまり飛行機に長く乗らなくてすむサイパンに決定しました。
とんとんと話が決まって出かけた旅でしたが、
父の面白さや、のびのびとした意外な面を発見する旅になりました。
私より、父とのつきあいがずっと長い母ですらそう言っていましたので、
間違いありません(笑)
☆☆☆
まず出発時からして…
父は、はじめての海外だというのに何ひとつ気負うことなく、
母がいくらか父の分の荷物をスーツケースに入れると申し出たとはいえ、
小さいバックパックひとつ背負うだけという軽装!(笑)
でも、Tシャツはちゃんと、妹の友人のデザイナーがプレゼントしてくれた
素敵なオリジナルのやつを選んでいて、よそいき。意外とはずしていない(笑)
サングラスまで、いつのまにかしっかり持っていました。
(普段こじゃれた格好をしているわけではないが、こだわりはあるのだ、父。)
私たちの乗った飛行機にはトラブルがあり、
空港から離陸しないまま機内でしばらく待つことになったのですが、
そのとき父は座席に座ったまま、どこから様子を見ていたのか…
正式にアナウンスがある前から、異変に気づいており、
「若い整備士が来たよ。あ、これは機体の異常だな。
今またひとり来たからあと数時間はかかるんじゃない?」
などなど、独自の実況中継を…!
本人いたって普通なのですが、その様子にすでに笑い転げる私と母。
現地に着いてからは、サイパンの気候によく似合う麦藁の南国風ハットを
ホテルのショップで吟味、調達し、
父はそれを被ってまるで現地の人のようないでたち!
なんだか、とっても旅慣れてる感じに見えていました。
英語もまったく話せないのですが。
この旅は、父の退職を祝う意味もあったので、ホテルはややふんぱつし、
選ぶときもこだわりをもって、現地の感じが満喫できるようなところを探したためか
(たとえ内部が素敵でも、ビル型のよくあるリゾートホテルはいやだった)、
滞在客も日本人は少なく、
ホテルスタッフも常駐している方は全員英語だったのですが。
何も臆することなくゆったりと南国式のロビーでくつろぎ、
朝からひとりで新聞なんか読んでいる。
ほんとにこの人、海外はじめて!?みたいな。
プールサイドのデッキチェアではのんびりと顔を焼き、
日焼けの理由を
「(帰国した後、自分のこれから参加する)草野球チームの人に、
あれっ、秘密の練習をしたのかな!?、と思われたくて…」
と発言したり(笑)
☆☆☆
さらに、私や母はちっとも気づかなかった、ホテルの動向もよく見ており。
(飛行機のときと同様。)
今日はビーチに団体の客がきてバーベキューをするようだ、
朝から砂浜にテントをたてて料理の準備をしているよ とか、
あの年配のフランス人の未亡人(←未亡人と勝手に決めてるけど!)は、
いつもあのレストランに来てるね とか、
プールにいる韓国人の若いカップルの、男性のほうが、
何時間もひっきりなしに真剣に泳ぎの練習をしているよ、
(確かにその男性は、ホテルの小さめのプールだというのに、
ゴーグル持参でばしゃばしゃと熱心に泳いでいた。そのことを、)
いやー、たいしたもんだ、尊敬しちゃうね!
…と、心底、感心していたりとか。
私が、初心者でも潜れるダイビングに参加しようか迷っていて、
年齢制限はないようだし父と母も試しに誘ってみたら、父は、
「こういうとこに来たときはやりたいこと何でもやった方がいいよ!」
と、ダイビングを推し、
お父さんもやろうよ、と私が言うと、
「そういう遊びは若いころたくさんやったからもういい」
と、あっさり。
(実際、父は海が好きで、素潜りではあるがよく潜っていた。)
結局、ダイビングをする島へはみんなで行き、
父は初挑戦のスパムおむすびを食べながら、荷物番をしてくれていたのですが。
帰り際に、「この海には○○(魚の名前)がいっぱいいるね」
と、海の中を覗いて、とがった形の魚の群れを指さす。
(余談ですが、父は魚に詳しく、趣味はらんちゅう飼育です。)
おお、ほんとだ!よくみると…
まぁよく色々なところを見ているんですよね~。
また、意外と現地の食べ物を平気で楽しむ一面があるかと思えば、
朝食の、ホテルのメインレストランのバイキングの値段が高かったので、
私と母が節約のために「1日か2日はカフェのほうで軽食にする?」
と話し合っていると、
「お父さんは明日もここで食べるよ」
と、ふだん通りの日本食の朝食メニューも並ぶバイキングへの参加を、
ひとりでも表明。
そこはマイペーース!
(結局毎朝、全員でレストランでとりました♪)
そして今度はランチ時に、やはり同じレストランのバイキングで食べた日のこと。
(ランチメニューはまた別で、曜日ごとに色々変わるのでした。)
山盛りのデザート(アイスクリームやケーキなど)を器に盛っては、
何度も往復しておかわりする体格のいい白人男性を見た父。
「すごいや」
と、目を奪われ、その人を観察し始めた様子。
体の大きさが違うよねとか、外国の人はよく食べるね、
なんてことも感心したように言っていたのですが。
ふだんならせっかちで、ゆっくり喋りながら食べている私たちを待てない父が、
自分の食事が終わってもいつまでもテーブルについているので、
「お父さん、先に部屋に帰っててもいいよ」
と、声をかけても、
「ん、まだいい」
と、かるく答えます。
私と母は不思議に思いつつも?気がねなくゆっくり食事していたのですが。
……しばらくして、父は、やおら、立ち上がると
「じゃ、お父さんもう行くから」
そう言いながら、こちらを見ていない父の目線の先には…
あ、あの、大食いの白人のおじさん!
まさか、あの人が席を立ったから追って出ていくの!?
父はレストランを出ると、後ろに手を組みながら、
ホテルの庭を歩くアロハシャツ姿の体格のいい白人のおじさんの後を、
数メートルおいて興味深そうに尾行していたのでした。
ウィンドウ越しに、その様子に気付いた私と母は爆笑!
おじさんがおじさんを尾行してるよー!と。
こちらから見るとふたりは同じようなポーズで、相似形のように歩いてる(笑)
オーストラリア人っぽかったその男性は、
途中でなにかに気づき、不審そうに振り返っていました(笑)
☆☆☆
…と、ここで、予想外にさらに長くなったので3へつづきます!
◆「家族がビタミン(ときにスパイス!?)3」
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