人生の中で、「笑い」に救われたことがずいぶん、ある。
とんでもないタイミングで、途方もなく明るくなることがある。
ああもうだめだ…死にそう…というくらい暗く、重くなっていたのに、
どうしようもなく面白いことを思いついてしまい、
そんな出来事に出会ってしまい、
「あれ?」と、しらふに返ったことが何度もある。
眠っている間の夢を見ながらでも、私はときどき「寝笑い」する。
(そばで寝ている人がいると、ぎょっとされる。)
スピリットは、ユーモアが好きだと思う。
少なくとも、私というスピリットはそうだ(笑)
まだ、精神世界の勉強をはじめたばかりの頃、
私はごく少人数のヒプノセラピーの講座に参加していて、
みんなの前で「クライアント」役をしたことがあった。
(私はその頃、スピリチュアルな概念について初心者だったのに、
その講座でご一緒したメンバーはどういうわけか、今振り返っても、
とってもマニアックな知識に精通している方々ばかりだった。)
終わったとき、参加者のひとりが、
「あなたの過去世が見えました!」
と言い、私がぽかーんとしていると、先生が、
「お話ししてもいいけど、それを聞きたいかどうか、本人の許可をとってね。」
と、ひとこと言って、私は
「どうぞ」と答えた。
すると、
「あなたには、正しいことをしていたのに迫害されて殺された人生と、
喜劇役者としてたくさんの人を笑わせていた人生がありました。
その両極で、よく、こんなにバランスをとって生きてらっしゃると思います」
と、私をいつくしむような、憐れみをたたえた目で見つめながら、
その方はおっしゃったのだ――。
その並行生はいまだピンときてはいないのだけど(笑)
私の内面にある側面、ある傾向を、
あらわしていたイメージだったのだろうとは思う。
☆☆☆
どこかで、全部笑っている自分がいるのだ。
それは、馬鹿にして笑っているのではない。
輝く目で、純粋に、面白い!と、思っているのだ。
そしてまた、人生の中で何度か、
「そこでそれをやるか!」と思うような、強靭な笑いスピリットを持った、
突拍子もなく面白い人々にも出会ったことがある。
たとえば、高校留学時代に知り合った三重県出身のEがそうだった。
同じ留学組織から留学する生徒達が、
それぞれのホームステイ先に散らばる前の、
アメリカ、ロードアイランド州での1ヶ月間の研修の間、
私たちは意気投合してすっかり仲良くなった。
彼女は、なんとなく留学したにすぎない私とは違い、
しっかり英会話も勉強していて、発音がとてもきれいで、
アメリカ文化も好きで、
「あぁ、きっとこの先の人生でも、英語を使うお仕事をするんだな!」
と、予感させるような子だった。
ふだんの性格は控え目で、やさしい人なのであるが、
ひとたび「お笑いスイッチ」が入ると、
何を投げても返してくれるキレ者なのだ。
この感じ、わかりますか?
こっちが笑いを仕掛けて投げたら、
必ず投げ返してくれるんですよ、同じ笑いの世界で。
こういう「笑いのソウルメイト」に、私は何度か出会っています!
何を隠そう、我が妹もその代表格です。
そういう人達は、どんな挑戦も絶対はずさないから…
ごく当たり前という顔をして、平然と、さらなる笑いを返してきます(笑)
もうだいぶ前に疎遠になっている、この友人Eのことで忘れられないのは、
空港での、お別れのひとときです。
それまで海外とはいえ、日本の高校生ノリで、研修とはいえただ集まって
「わー♪きゃー♪アメリカー♪」みたいな感じだった私たちが、
ひとりひとり、いよいよ見知らぬホストファミリーの家へ、
それぞれ別々の州の、未知の地へ、1年間旅立つわけです。
私も、おなかがずーんと痛くなってきました。
私はこれから、小型プロペラ機を駆使しての、ケンタッキーの、ど田舎へ。
Eは、なんと、ビバリーヒルズの、プライベートスクールへ!!
(↑なんともびっくりな差ですが、基本的にこの留学組織、
申し込みを済ますと、ホストファミリー探しは任せる形になり、
行き先が決まったのもなんと渡米してから!!
双方にとって滞在先は、ただ待つしかなく、サプラーイズ!でした。)
他の友人達も皆、心細げに、不安そうな顔をしています。
私たちは身を寄せ合って、最後の別れをしました。
「お互いがんばろうね!」と、声をかけ合いながら…。
はからずも、涙がこぼれました。
Eも、下を向いて泣いています。両手で、顔を覆って…。
やわらかいウェーブがかった、茶色い長い髪ごしに、涙の粒…。
と、その瞬間!!
いないないばぁ~!をするかのように、
顔を覆っていた手をぱぁ~っと開くと、Eが、
「てーてててー!!♪♪」
と、涙で赤くなった目のままで、おどけてみせたではありませんか!!
説明しましょう!
この、「てーてててー♪」というのは、私たちが一緒にいた間、
「ドリフとか、志村けんのコントでさ、
オチのときに“てーてててー♪”って感じの、音程が外れたラッパがなるじゃん?
で、そのあとにガシャーン!とか、ガラスが割れるような効果音がして、
てってけ、てってけ、って感じのリズミカルな小太鼓みたいな音が鳴るよね!
で、みんなが小躍りするよね!」
…そんな合意から、何かあると、「オチ」として、ここぞというタイミングを見て!
「てーてててー!!♪」を、使うのが流行っていたのです(少人数間で)。
そ、それを…ここで!?
このシチュエーションで??
しめやかな空気は一変し、私たちは笑顔で別れました。
その後の1年間、つらいとき(いっぱいあった)、
Eの勇姿が何度も心によみがえったことは、言うまでもありません。
本当、文通だけでなくあの思い出が支えだった…。ありがとう、E。
今でもあなたのあの姿、忘れない。
このエピソードは「生きたお笑い天使」ですが、
私は、見えない存在にも「笑いのプレゼント」をもらうことが、
いっぱいあります。
お、面白い…!と、驚嘆して余分なものがふっとんでしまうような視点とか、
笑わずにはいられないシンクロとかね。
動物たちも、遊ぶことを知っている。
鳥たちは朝、元気よくしゃべって笑ってる。
心から楽しくて笑ったとき、おなじことで笑顔を見せたとき、
人の心は通じ合う。ぐんと近くなる。
そのヴァイブレーションは、光の輪っかみたいだ。
あなたにハッピーな笑いがたくさん訪れますように☆
☆スピリチュアルカウンセリング☆