エネルギー世界への認識が開かれれば開かれるほど、言葉を介さない、「非言語」のコミュニケーションの存在感が大きくなります。
といっても、この記事でお話しする「非言語」とは、ジェスチャーや相手の身体表現についてではありません。
必ずしも目に見える形で表現されるとは限らない、「エネルギー」でやりとりしている内容への自覚が「優位」になる、というお話です。
もちろんそのときも、自分自身の思い込みや、持っている期待を認識した上で、精査しなければならないのですけれども。
多弁なエネルギー
エネルギーは多弁です。
少なくとも、「あなたにとって、その体験はどのように見えるか」を明確に教えてくれます。
たとえば、誰かと関わるとき、エネルギーにも気をつけていると、こんな描写ができることがあります。
交わす言葉とエネルギーが一致していて、さらさらと澄んだ水が気持ちよく流れるように、滞りなくやりとりできることもあれば…
カラカラに乾いた土に、水が全部は浸み込んでいかないように、あるいはコンクリートの上を流れていくように、表面を通り抜けるだけで、交わしている内容の大部分は吸収されないのだとわかること…
または、土に轍(わだち)のような跡がつきすぎていて、それまで何度も通って溝になっている方向にのみ、水が流れていってしまう。つまり、その人のなじんだ観念、思考に沿った形に変えられて解釈されてしまう…とわかること。
そのときどきの相手や状況によって、起きていることの様々な違いに気づくでしょう。
こうしたエネルギーの様子は、認識度の差はあっても、誰もが感じていることなのです。
それは表面で交わされている「言葉」とは別のもので、言葉と心が一致している人ばかりではありません。
ですから、小さな頃などは多くの人が「二重の言語」に戸惑った経験もあるかもしれません。
明らかにあの人は怒っているのに、にこにこして優しい言葉を言っている。
あの人は、とってもさみしがっているのに、感謝の言葉しか口にしない。
あの人は、愛情にあふれた人なのに、無口で怖い人だと思われている…。
エネルギーから受け取っていることと、「言葉など、表面で表現されたもの」とのギャップを不思議に思うのです。
でも、だんだん成長するにつれて、人間界でのルールになじんでいくことがほとんどです。
自分の内側にあるエネルギーとは「違う姿」を、外に見せることは可能なのだと信じるようになります。
とてもクリエイティブなゲームですね。
ところが、そんなゲームに参加している私たちであっても、エネルギー世界に対して「完全に閉じること」はできません。
“見えない”領域を、全くないことになどできないのです。
私たちの存在の「基盤」はそちらにあるからです。
あなたは、今でも感じています。色々なエネルギーを。
その上で、自分で取捨選択しているのです。何を「認識する」ことにするか。
エネルギーをどう受け取るかは、人によって異なる
ここで気をつけてほしいのは、「あなたの感じ方」を理解するという点です。
自分をしっかり観察するのであれば、誰かと共通の真実を探すために、「論争」をする必要はありません。
たとえば、同じ人のエネルギーを感じるのでも、あなたにとってのその相手と、あなたの友人にとっての同じ相手とは、「別の感触」でエネルギーを受け取るかもしれません。
そのときに、「私の方が正しいんだ」、「いや、友人が正解なのかも」などと悩まなくていいのです。
あなたの個性と、友人の個性、それぞれの持つエネルギー、そして、人生における興味や目的すら違うということを思い出してください。
また、人が、エネルギーの「どの層にフォーカスするか」によっても、受け取る内容は変わります。
これは、たとえて言うなら、階層や次元のようなものです。
誰もが、自分の観念に見合う層、そのとき自分にとって意義を持つ層にフォーカスして物事を見ています。
あなたのフォーカスする層が異なれば、たとえ同じ対象についてでも、違うものが見えることでしょう。
言葉とつきあうバランス
私たちは多次元的な存在であり、バラエティーに富んだ体験ができます。
ひとりの人の中に、多くの世界があります。
この人生での、○○△△(名前)という人間としての自分になり切り、その中での価値観から言葉を紡ぎ出しているとき、その言葉が表している世界は「非常に狭い」と言えます。
言葉を有益に使うこともできますが、エネルギーに注意するようになると、言葉が「不要」なこともあると気づきます。
ひとりひとりの人間は、いつだって、「自律的な存在」です。
自分自身が何を受け取るか、受け取らないかを、決めています。
あなたができるのは、あなた自身の取捨選択で、他の人のそれを決めることはできません。
すべてを言葉にする必要があるのかどうか。実のあるコミュニケーションとなるのかどうか。あなたは以前よりも、自然とそのことに関心を払うでしょう。
コミュニケーションが、あなたや関わる人々を力づけることもあれば、エネルギーを消耗するだけになってしまうこともあるからです。
やみくもに言葉を発すれば伝わると思うのは間違いだし、
言葉の持つ意義を過小評価して使うのもまた、間違いだし、
言葉で表現をしなすぎの傾向がある人もいれば、言葉にしすぎの傾向の人もいます。
言葉は、それ自体に力はなく、あなたのエネルギーを表す「ツール」にすぎません。
言葉とおつきあいするバランスを知るためにも、エネルギーを観察しましょう。
エネルギー的に何が起こっているかや、あなた自身の表しているエネルギーの内容も。
観察すると面白いですし、「言葉が作り出す幻想」から解き放たれますよ。
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