BEATS AND LOVE

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語学で複眼的な世界を味わおう・ヒップホップ編

今回は、「語学で複眼的な世界を味わおう・ヒップホップ編」

金輪際、英語とは関わるものか!という思いを強くした高校留学後、どういうわけか英語が必要な仕事にガンガン関わり、海外との縁は切れず、好きな音楽までアメリカのラップやR&Bという「結果として英語が好きな人みたいになっちゃった」私が、こんなテーマでお届けします(笑)

外国語を学習中の方や、英語の歌やヒップホップが好きでそのまま意味を理解したい人に自分の経験や気づきをシェアします。

私の場合、かじった程度の他の言語を除くと、使えるのは英語のみですが、そこから他の言語を使うことで広がる複眼的な世界についても語りますよ。
最近の関連記事では、「翻訳の不自由さと楽しさについて語ってみよう」もどうぞ。↓

beats-and-love.hatenablog.com

言葉と生活は切り離せない

言葉って、文字にできるし「形」に属しているように考えがちだけど、実は、使う人のフィーリングや体験ありきで、そのほんの一角をラベル付けして表し、共有するためのもの。

リンク先の記事でも、体験や文化と言語は切っても切り離せないということに言及しました。

私も昔は、特にそんなことを考えもせず、学校や塾で習うままに英語を勉強して、「学習している」つもりでいたんです。
さらに高校生のときアメリカ留学をして、現地で「全然、思うようにコミュニケーションできない!」という体験をした後も、社会人になって、英語が必須の仕事への責任感から参考書や教材を買って積み上げていたときも(笑)、今ほど、
「使う言語によって、別々の世界があるんだ」
という視点に気がついていませんでした。

それについて深く考え、認識するきっかけになったのは、やはり仕事で通訳や翻訳の機会が増えてからだったかもしれません。
以前も書いたように、ある言語を別の言語に訳すということは「イコールの関係」ではなく、「置き換え」の作業だったからです。

この意味で、通訳や翻訳の作業には、「母国語の語学力・文章力」が絶対に必要です。
それと、両方の言語の文化をある程度知っていることも。(とてもテクニカルな専門分野となると話は違ってきますが。)

それから、語学を誰かに教わるときには、教わる相手は必ずしもネイティブでなくてもいいのですが、あなたの身につけたい言語が使われている現地に「住んで生活していた」ことがある人をお薦めします。
たとえば、日本にいながらにして英語の堪能な人は多くいますし、何度も海外に出張や旅行で滞在しているという場合もあると思います。
ただ、旅で訪れるのと、そこに住んで生活した経験とは違います。住むと、その文化の人たちの世界観や視点を身を持って共有しやすいです。生活のあれこれをおのずと、現地の文化の中で経験することになりますからね。

コミュニケーションのための合意が言語

子どもの頃、自分たちだけの言葉を作って遊んだことはありませんか?
「私たちの間では、これはこう呼ぼう。これをこう名付けよう。この現象は○○と呼ぼう」というように。小さいお子さんを育てている方や、バカップル(笑)の間でも、「自分たちだけに通じる」ユニークな言葉を経験したことがあるのではないでしょうか。

2人の間で、家族内で…というように共有する人数は少なくても、それも新種の言語ですよね。そして、お互いがその意味をわかれば、合意していれば、コミュニケーションのツールになるのです。

この「合意を理解する」ということが、キーになります。

例:反対言葉の世界

たとえばアメリカのラップを聞いていると、主に黒人の人たちのスラングが多く使われているわけですが、元が悪い意味の言葉が良い意味で使われるという「合意」の傾向に気づきます。
たとえば、「Baddest Bitch」といったとき、これは女性へのほめ言葉です(気軽にマネしちゃまずい部類の言葉ですけどね。以下同文)。「ill」は病気ではありません、かっこいいのです。類語として「sick」もその意味で使われます。「ridiculous」も馬鹿げた、ではなくて、すばらしい!などの意味を持つほめ言葉ですよ。

もちろん、悪い意味の言葉→良い意味の言葉とただ転じることができるわけではなく、色々なニュアンスがあるのですが。

多くの人が聞いたことはあるであろう「マザファッカー」も、悪口のときもあれば、悪口じゃないときもあります。以前記事にした「足並み揃える必要はない~Lil Wayneのニュースに思うこと~」に出てくるのもそれですね。↓

beats-and-love.hatenablog.com

大体の場合、「マザファッキン」は強調や「great」のような感じで、讃える意味を持っており、マザファッカーもそれに準ずる使われ方をしています。
上の記事のリル・ウェインの場合は「great man」もしくは単に「man」の意味、どちらとも取れるので両方を書いておきました。
言葉の意味もどんどん変わっていて、昔はそのように用いられていなかったかもしれないけれど、少なくともリル・ウェインの動画を見ていると、「マザファッカー」を「人」という意味で使っていることがあります。たとえばライブの観客に、今日は来てくれてありがとう!と呼びかけるとき、文脈的にguysやpeopleになりそうなところを「motherfuckers」と言ったり。※後ほど、motherfuckerに「友達」や「仲間」という訳を見つけて、おお!となりました。その語は思いつかなかった。

これってニュアンスとしては、日本でもライブでわざと乱暴な言葉で愛を伝える、
「今日来てくれたみんな!お前ら、最高だぜ!!」
…というノリと似てるんじゃないかなと思います。乱暴なようでいて、込めている意味は相手を「讃えてる」。

とまぁ、こういう風にラップからスラングを理解していくうち、子どもの頃に妹と2人でしていた遊び、「反対言葉の世界」を思い出しました。
「今から、反対言葉の世界ね。」
「いいよ。じゃ、スタート!」
と、そこからは反対言葉の世界にいるつもりになって会話します。
単純に、言葉を引っくり返して会話するという「反対言葉」もやったことがありますが(例:時計→いけと)、言葉の意味だけを逆さまにするという遊びもよくやったのです。
時間が経って合意を忘れた頃が面白くて、不意にわざと、「○○ちゃんって、ほんとバカだねー」とか言うと、ゲームを忘れているので「えっ!なんで」となります。
そこで、「反対言葉の世界!」と言って思い出させ、くつくつ笑うのです(笑)
子どもらしい遊びと言えばそうですが、悪い意味の言葉であればあるほど相手をほめているという傾向を持つスラングの世界のおかげで、これを思い出しましたよ。

語学から生まれる複眼的世界

先の項目内での説明もそうだったのですが、実は、ある言語を理解するとき、母国語に訳さないでその言語で説明する、という方が楽だったりします。
英語のスラングを説明するときは、日本語で説明するより、英語で説明する方が楽だし、わかりやすい。

これは、初歩の初歩のうちはきついと感じるかもしれません。
たとえば、英語を勉強するときに「わからない単語があったら英英辞典で調べること」と言われても、英語そのものの基礎が身についていないときには混乱のもとですよね。

でも、ある程度基礎がわかったら、英語は英語の世界のままで理解した方が簡単ということを体感できると思います。

なぜなら、ひとつの言語につきひとつの「世界」があるからです。
日本語には日本語の世界、英語には英語の世界があって、それらは別々です。
たとえるなら、物理的には同じ地球にあるように見えるけれど並行する別世界のようなもの。

「loaf(ロウフ)」という単語があります。「a loaf of bread」と言ったら、パンのひとかたまりのことです。食パン以外にも使えるのですが、たとえば食パンを指すなら、日本ではあの、立方体に近い形の「一斤」を思い浮かべそうなものです。
でも、これがアメリカなら、上は山状になっていて奥行きは細長い、小さめの食パンを思い浮かべます。袋に入っている市販の食パンであっても、断面の四角形は日本よりも小さく、奥行きがもっと長い(たくさんの枚数スライスされている)パンです。

アメリカの家庭で作る「a loaf of bread」の形を見たことがある人なら、「meat loaf(ミートローフ)」も、そういうことか、と納得ができます。「loaf」の概念を共有するのです。
※ちなみに私の滞在していた地方では記憶にある限りミートローフを見かけたことがない。loaves of breadは手作りするのを含めて日常的に見ました。

そのように自然と浸み込んで、身についていく世界があって、それは赤ちゃんが身の回りの概念を体験しながら育っていくのと同じです。

だから、あなたが母国語の他に言語を学んだら、その言語の「世界」がまるごとあなたの中に育っていくのです。

頭の中でひとつひとつ、「日本ではこうだよ」と置き換えてみることは可能です。でも、あなたの意識が別の世界にフォーカスされている間は、別の世界の出来事はその中で理解し、そこにある道具を使う。いちいち置き換えない方がスムーズに決まっています。

ラップや歌詞の言葉がわからないときにはこう調べよう

そんなわけで、ラップや、歌詞の言葉がわからないときには、なるべく「現地の言語」で調べた方がわかりやすいです。 
たとえば、アメリカのラップに出てきた言葉ならアメリカ版のヤフーなどで検索してみる。
このメリットは、付加情報も目に入ってくること。特に「商品名」である場合、写真付きで出てくるので理解しやすいです。

ラップには商品名がよく登場するので、辞書で調べても出てこない!スラングでもなさそうだ…となったら、まず商品名を疑ってください(笑)

また、スラングはどんどん変化するので、その使われ方になじむためには、現地の人たちのやりとりを見るのが一番です。

その点で、今はとても便利な時代になりました!
アーティスト本人のツイッターやインスタグラムなどを直に見ることができ、そこで使われている語、表現、コメントからも、意味を学ぶことができます。

Redditのような海外の掲示板を読んでみるのもありです。海外の面白い話題を載せている日本のサイトは、よくここからネタを見つけてきています。

Youtubeなどの動画も役に立ちますね。
現地の番組やインタビューを見れば、ある言葉を口にしたとき、前後がどんな文脈かという情報の他に、その人の「表情」も見ることができます。
すると、「あ、これはドヤ顔で言っているから、自分を卑下しているんではなくていい意味で言っているんだ…」とか、「このシチュエーションならほめているんだな」など、わかるわけです(笑)
その上、映画やドラマよりも計算されてない、あらかじめ作られてないせりふが多いのでより実地の感じがわかります。

そして、それらを見ているとき、「日本語に訳して理解しよう」とトライする必要はありません、自分で意味がわかればそれでOK、という感じで接してみてください。

そのように少しずつ、少しずつ、あなたの中に別の言語の世界を育てていくと、ごく自然な「スイッチ」ができるような感じになります。
「モード」と言ってもいいかもしれません。
特に意識して切り替えなくても、日本語と接しているときは日本語のモード、英語と接しているときには英語モード、というような感じで行き来することができます。

そして、ひとつの体を生きながら複数の世界を同時に見ているような「複眼的な」感覚を味わうことができるのです。

これはとても感覚的で、空気のように自然なので、この視点からは、日本人による英語解説本などでときどき見かける(特に口語表現について)「文法的にはこうなのに、こう表現されているのは、これこれの変形か」…などの説明・分析がおかしな感じに思えます。
例に挙げた「自分たちの合意の言語」を作る遊びと同じように、体感的に言葉を習得しているので、頭で考えるわけではなく感覚的に意味を汲み取ることができるし、応用も感性で理解できるわけです。すると、そういう解説がちょっと的外れに思えるはずです。


今回の記事、これから言語を学ぶ方や今学んでいる方が、ただ「勉強する」という以上に生き生きした世界、同時にある文化をより楽しめる一助となれば幸いです♪

☆おまけ☆
リル・ウェイン、火星出身だってよ…(ざわ、ざわ)↓
参照(位置情報)Lil Wayne WEEZY F (@LilTunechi) | Twitter


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