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BEATS AND LOVE

スピリチュアルカウンセリングとヒップホップ音楽、ライフスタイルや考えあれこれ

足並み揃える必要はない~Lil Wayneのニュースに思うこと~

今回のタイトルは、「足並み揃える必要はない」

ちょうどケース・スタディとして取り上げたいトピックがあったので、

それについてご紹介しながらの記事です。


きっかけは、私の好きなラッパー、Lil Wayneに関するニュースでした。

数日前の記事「あなたのパラレル」の中で紹介したミックステープに、

とても気に入っていて途中で終わっている曲があったので、

それについて調べているうちに、今月はじめ頃にアメリカで話題になっていた、

Lil Wayneについてのニュースを見つけました。(その曲とは関係はありません)



Lil Wayneをご存知でない方は、こちらのサイト様の説明がおすすめです。

LIL WAYNE (ILLEGAL ASSEMBLY of MUSIC---Light Side---サイト様)


それから私の書いたLil Wayneについての過去記事を探したら、

この間の記事と、以下の記事としか出てきませんでした。記憶より少ないなぁ?

趣味の紹介にすぎないからと、消してしまった記事もあったからか。

「ヒップホップ」のキーワードならもう少し多くの記事が出てくるのですが。

「BE YOU DO YOU」

そしてこの間の、おまけ的にLil Wayneの曲を貼り付けた記事。

「あなたのパラレル」


☆☆☆


事の発端は11月2日?に放送されたABCニュースの「Nightline」という報道番組。

Lil WayneはLinsey Davisさんという女性キャスターのインタビューを受け、

怒ってインタビューを打ち切ってしまった上に、そこでの発言が騒動になりました。


該当するABCニュースサイト内のリンク。

(開くと動画が自動的に再生され、音が出ることがあるのでご注意を。)↓

「Rapper Lil Wayne Says He Doesn't Feel Connected to

the Black Lives Matter Movement」


…「ラッパーリル・ウェイン、

Black Lives Matter Movementと繋がりは感じない、と発言。」という見出し。


the Black Lives Matter Movementって何ぞや?と思われた方、

ハフィントンポストのこちらの記事をどうぞ(日本語)。

「アメリカの悲しみ Black Lives Matter」


上のリンク先の記事内では、

Black Lives Matterを「黒人の命だって大切だ」と訳してますね。

Matterという言葉のニュアンスが日本語にしづらいのでそれを採用して使います。


ニュースでご覧になったことがある方もいるかもしれませんが、

白人の警官によって黒人の方が不当に撃たれた事件がきっかけとなり、

全米に広がった社会運動である、と。



さて、問題となったリル・ウェインの動画をご覧いただくと、

ABCニュースのインタビュアーの女性は、

他の色々なトピックについて質問した後、リル・ウェインに、

「Black Lives Matterについてはどうお考えですか」と尋ねています。

その部分がハイライトされた、比較的読みやすい記事はこちら(英語)↓

「Lil Wayne Dismisses Black Lives Matter」


日本では別にニュースになってもいないけど、これに対する答えが、

アメリカではけっこう騒がれたようなのです。

リル・ウェインのファンをやめる!なんて発言する人もいたりして。


リル・ウェインがどんな風に答えたのかを訳してご説明しましょう。

※記事ではなく動画から直接聞いて確かめています。

正確に英語で知りたい方は、動画をご覧くださいね。


★★★


(インタビューの流れとして、以下の対話の直前にはこんな話がありました。

この記事の後半でその出来事についても詳しく説明しますが、

9月に、ある番組の中でリル・ウェインが「人種差別というものはない」

と発言した部分のみを取り上げられ、一部の人々に非難された出来事があり、

「それについて、人々からたくさん反発があったけど、発言を変更する気は…」

と今回のインタビュアーが尋ね、リル・ウェインは、「全くない!」と答えています。

以下は、インタビュアーが「それでは…」と、それに続けて尋ねた質問です。)


インタビュアーの、

「『黒人の命だって大切』運動についてのあなたの考えは?」という質問に対して、

「それ何?どういう意味で?」と怪訝な顔で尋ね返したリル・ウェイン。

インタビュアーの女性が、

「ブラック・ライヴズ・マター(黒人の命だって大切)運動と呼ばれるものがあって、

アメリカの、他の人たち(非黒人の人たち)は、そのこと…

黒人の命も大事であるいうことを理解していないようだ、

という考えなのだけど…」
と説明すると。


リル・ウェインは、こう答えました。

「おかしな感じがするよ、なんていうか…そうやって名称をつけることが。

それは“名称”なんかじゃないし、“何でもかんでもが”でもないし、

『誰かがひどい理由で、警官に撃たれた』っていうことでしょう。


俺は、若い黒人の金持ちのマザファッカー※だよ。

(※強調や色々な意味で使われることのあるスラングですが、この場合は「人(man)」や「仲間」、もしくは「すごい奴」くらいの意味のどれか。詳しい説明は後日記事のこちらへ→◆「語学で複眼的な世界を味わおう・ヒップホップ編」


それでも(その事実を前にしても)、

近頃ではもう、アメリカは(黒人の命も大切なのだと)理解しているということを、

あなたが知ることができないのだとしたら、俺にはどういうことかわからないな。


(カメラマンを指さして)

あの白人の男性は、俺を撮影している。俺はニガ(黒人男性)※だよ。

(※注: 黒人男性同士ではよく使われている言葉ですが、

立場が異なると差別的な意味になるので注意!)

あなたが何を言ってるのか、本当にわからない。

そんなアホでくだらない話題を頼むから俺に振らないでよ。


俺の命は、大事だとわかってるよ。

特に、俺のビッチ※達にはね(カメラに向かってウィンク)」

(※この場合のビッチは、girlsのような意味合いでファンやガールフレンド、

リル・ウェインのことを慕う女性たちを指す親しみを込めた言葉ですが、

これまた普通の英会話では、注意が必要な言葉です。)



インタビュアーはなおも、質問します。

「でも…(ブラック・ライヴズ・マター運動に)繋がりは感じる?

自分をそこから切り離しているの?」


するとリル・ウェイン、

「自分に関係ないそんなことになんか、繋がりを感じないよ!

もしそうだとしたら、あなた、おかしいんだよ。あなたが!

カメラじゃないよ、あなたのことね。

自分に関係ない何かに繋がりを感じるっていうことがさ。

俺自身に関係がないことなら、それとの繋がりなんて、俺にはないよ。」


その後、

リル・ウェインは赤いフラッグ(ギャング団を象徴するバンダナ)を取り出し、※

(※赤い色はブラッズというギャング団の象徴と取れる。

以前から、リル・ウェインもメンバーと噂されている。)

「俺はギャングには関係しているよ。繋がってるよ。」

と、頷いてみせ、

「俺は政治家なんかじゃねーんだよ。」

と、ムッとしながらインタビューを打ち切り、立ち去ったのでした。


★★★


…と、インタビューのこの部分がアメリカでは非難の嵐になったようなのです。


リル・ウェイン、いくら成功したって、お前だって黒人だろ!

こんな物言い、態度はけしからん、ということのようです。

ネットには、ショック…とか、ここまでひどい人だとは思わなかった…とかの、

リル・ウェインを叩くコメントの他、

実の娘のSNSまでこの件の非難の書き込みに遭っていたり。

ラッパーの中にも、この件で苦言を呈する者がいたり。



でも、私は、このインタビューを見ても、

「リル・ウェインらしいじゃないか」

という感想が出ただけで、何も悪いとは思わなかったのですね。


このことでリル・ウェインを非難している人たちは、

自分たちのことを「ポリティカリー・コレクト政治的に正しい)」と思って、

疑わないのだろうなぁと。


そういう期待・反応をすることで、却って「人種」に囚われて人を見ている、

ということには気づかずに。


彼らには、発言に込められた意図、

自分は黒人だけど、現に成功しているじゃないか。

それでどうして“アメリカ”が黒人を差別しているなどと言えるのか。

俺は、俺の命に価値があると確信しているよ。


…と示すことで、個人の力や現実に意識を置き、

自己信頼にフォーカスしているリル・ウェインのメッセージは伝わらないでしょう。


むしろそれを、

「自分が成功して金持ちになったからっていい気になるな!

“同じ黒人の”苦難を他人事と思うな!お前だって黒人なんだぞ!」

と、言い聞かせようとする。


自分たちの考えに「足並み」揃えさせようとする。

そうならないと、非難する。



実は、この質問の直前にインタビュアーが出した話題のことですが、

リル・ウェインは少し前の9月にも、出演したスポーツの報道番組の中で、

個人的には人種差別を経験していないということや、

「人種差別というものはない」

という発言の部分を取り上げられ、一部の人に非難されていたのです。

このインタビュー全体も、よく見るととても興味深いものなのですが…。


発言の流れとしては、人種差別についての討論の後、番組の司会者が、

リル・ウェインのコンサートの聴衆がほとんど白人だったときのことと、

たくさんの白人の子供たちがラップが大好きであるという点を挙げて、

「このことは、君にとって何を示している?どんなメッセージと受け取る?

大局的に見たらどういうことだと思う?」

と、彼に尋ねたときの回答の一部なのです。


それに対するリル・ウェインの回答は、(かなり慎重に答えながら、)

これは明らかに、人種差別などというものはないんだというメッセージだと思った。

それが、この件に関する「僕自身の考え」。その完璧な例だったよね。

自分がステージ上で目を開けて、観客を見るときには、

“あのタイプの観衆”、“このタイプの観衆”というのは存在していなくて、

「Everybody」であり、みんな一緒なんだ…
ということを答えているのです。


境界はどこにもなかったという、いい話。


ところがそれを喜ぶのではなく、依然として

古い観念に基づき(撤廃せよ!とアピールしているはずの…)

「模範的な“黒人の立場”からの回答じゃない」ということで、

ジャッジすることが起こっているという不思議。

「黒人を代表して意見を言ってほしい」とか、

「あちら側」についたとか「こちら側」についたとか、考えること自体が、

実は差別というコンセプトに囚われ、持続させているということ。


これはすごーく、アメリカの中でも象徴的な出来事だと思いました。



自分に直接関わること以外、繋がりなんか感じない、と言い切る、

足並み揃えろ!という圧力に屈せず、自分自身の現実を信じる彼の姿勢、

その真意に共感する人もいるだろうかと、

アメリカ版ヤフーの検索でも探してみたのだけれど、

今のところは、見つけ出すことができませんでした。

※後日追記…やがてYoutubeにもこのインタビューがアップされていて、

そこに寄せられたコメントを読むと、リル・ウェインの真意を理解した人、

私と同じ感想を抱いた人もいることがわかりました。



それから、リル・ウェインがなぜ、あんなにもムッとしたかも、

わかる人にはわかりますよね。


同じ黒人なんだから…黒人の有名人なんだから…という前提にこだわり、

彼本人を見てない。彼の言おうとしていることに耳を貸さない。

彼は礼儀正しく、「私はミュージシャンなので、政治的なことはノーコメントです」

なんてかわすことはできなかったけど、彼のしていることは筋が通っています。


そもそも昔からリル・ウェインは自分をミュージシャンとしてはっきり定義していて、

それ以外のテーマについてあれこれ積極的に語るということをあまりせず、

「それは音楽を聞いてくれ」と答えて終わりにすることも多い人なのです。



今回のこのインタビューの中で(前半)、彼の音楽について、

「あなたの音楽について、低俗、女性蔑視、

広告的、攻撃的、下品という人については?」

なんていう質問を受けても、

「その人たちがそう思って、そう分類するなら、そうしたらいいんじゃない。

そういうものが俺を作ってきたんだし、俺はとても成功している人間だ。

これからも引き続きお気をつけて…だって、もっと出るからね。」

と笑顔で答えたり、

さらにインタビュアーが追い討ちをかけるように、

Bitch とかHoeとかの言葉(女性への蔑称)を使うことについて、

あなたの娘がそのように呼ばれたら困るのでは?と尋ね、

「そうだね、自分の娘がそんな風に呼ばれたらとーっても困るよ。

ただ、俺は個人的に女性をそのように呼んだことはない。

その相手と、よっぽどひどいトラブルになったりしない限りはね。」

と、答えているのです。


失礼なのはどっちだ!?

低俗だったり攻撃的だったりするのはどっちなんだろう…

と、つい考えてしまうのです。



こういったやりとりがあった後で、

今度は何が来るかと思いきや、ブラック・ライヴズ・マターの運動について、

あなたはどう思うのかと尋ねられても…

「意図が見え見え」でむかつく気持ちは、私はすごくわかるなぁ(笑)


誰かの思う“正しい黒人のあり方”みたいな像を押し付けようとか、

そうでなかったなら問い正そうとか、論破しようとか、するなよ。

そうじゃない人間を更生させたり、文句をつけるためのインタビューなわけ!?


…というカチンとした気持ちになっても、無理はない気がするんですよね。



ゴシップニュースのTMZというサイトが、今回の件について、

人々の反応を受けて、リル・ウェインが謝罪した…と記事にしているのですが、

そこでは、「インタビューで娘のことを出されたあたりからカッとした…」

という理由がリル・ウェインのコメントとして書かれているようです(真偽は不明)。


しかし、本人の公式なコメントとしては、インタビューからすぐのツイートに、

「Is intelligence always misunderstood?」

(「知性は常に誤解されるの?」)

というのがあって、リル・ウェイン的には、

「話が噛み合わねー!」と思っていたのは間違いないでしょうね。



他者に「足並みを揃える」ことを要求する気持ちがあるとき、

そうして当然と思ったり、そうしない人を批判したりするとき、

自分自身の心をよく見直して、立ち止まりたいものですね。



日本でも、たとえば、地震があったときのあり方が話題になりました。

ネット上での個人の表現も、これは不謹慎とか、こうするべきだとか、

ひと騒動ありましたよね。


なぜ、「みんなが同じように足並みを揃えるべき」

「同じように感じるべき」「正しさはたった1つのはずである」

と、思い込むのでしょうか。


それぞれが、それぞれの見解、感じ方、

自分自身の内からのピュアな思いに従っていいはずだし、

そうすることで「バランス」や「調和」が実現するのにね。


足並み揃えなくていいからさ、生きたい世界を生きようよ。



☆この記事は続きがあります↓

「信じたものを現実にするゲーム~Lil Wayneのニュースから思うこと2」



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