この記事は、前回の記事◆「Down to Earth~地球と一体化すること~」の続きです。
肉体的・物理的次元の観念に基づいて解釈されてしまった「チャクラ」についての象徴的概念とは異なる解釈をお話しします。
前回の記事で、地球と一体になることが、実は人間という霊的存在にとってより難易度の高いゴールであることを説明しました。そして象徴的には下に向かう流れ、
霊的存在から→
霊的存在の我と人間の自我の溶接点である第4チャクラ(ハート)を通り→
第3チャクラの「個人化(個性の確立・意識の自立)」を果たしてから→
家族(※ここでは血縁に限らない、精神的な意味での家族)など広い絆・集合体としての「私」をつくる第2チャクラを通り→
そして地球で生きるということそのもの(全ての生物を内包する「地球という私」)へ繋がる第1チャクラへ
というモデルをお伝えしました。
実際の「エネルギー点としてのチャクラ」そのものの働きに関しては、どのチャクラも同時に日常的に活動しています。呼吸をするようなものです。
ですから、これはそれぞれのチャクラが象徴するエネルギーをあらわし、なぞらえたモデルだということは覚えておいてください。
個の確立を果たしているか(第3チャクラ)
この中で重要なのは、第3チャクラの「個性化(個性の確立・意識の自立)」を果たしてから、という点です。
多くの人がこれをできていない状態のまま、形だけは「先へ」と進んでしまいます。
身体的な成熟、生物的「大人」、あるいは社会的・経済的な観点からの自立、そういったものを基準に、あたかも次の第2チャクラのテーマへ進めるように見えます。
すると第2チャクラのテーマもその流れから、「物理的な家族を持つ(パートナーを持つことや子孫をつくること)」と捉えてしまい、本質から大きく逸れていきます。
本質は、こうです。
身体的には誰かの援助が必要な人でも、心が自立している人はいます。
社会的・経済的には自立していると認められない環境にあっても、独立した自己の意識を確立している人はいます。
一方で、
物理的には伴侶がいたり、結婚したり、子孫を育てたりしていても、自己を確立できていないままの人もいます。
社会的立場がしっかりしていると認められ、経済的に十分「独立」していても、意識は自立できていない人もいます。
これは純粋に精神的な作業なのです。
人生の「形」だけがどんどん流れていっても、内側の発達が追いついていないと、私たちは「本当の人間」になれません。
生物的・身体的には、「発達段階を通過しているように見える」のに、です。
自己を確立した後の精神的パートナーや家族との関わり(第2チャクラ)
では、第3チャクラのテーマを本当の意味で通過すると、第2チャクラではどんなテーマに出会うのでしょうか。
第2チャクラでは、自己の枠組みをより広げます。
血縁であるとか、戸籍であるとかが定めている「家族」とは関係なく、精神上の家族を心で含有していくのです。
逆に言えば、「形」は伴侶や家庭を持っていたり、血縁上の家族はあっても、ここに該当しないことがあります。
また、ここで再び思い出していただきたいのが、まず第3チャクラで自己を確立できていないと、依存しあう仲間を求めてしまうということです。
確固とした自分がないので、他者に「自分」をつくってもらおう、認めてもらおうとするのです。
そういった意味での家族、共同体や集団の絆は、いかに心で繋がっているように見えても、独立した自己を前提としていないので、今お話ししている本当の第2チャクラのテーマには該当しません。
人間の世界でよく見られる「1対1のパートナー(伴侶)」という概念も同様です。
異性でも同性でもいいのですが、「自分」を確立できていないままパートナーとの関係を築くと、その関係の中で、あたかも相手との関わりのように見せて自己を探しているのです。
これは、「形」は相手と関わっているように見せて、自分とダンスを踊っていることです。
自己との関係が築けていなければ、本当の意味で他者との関係を築くことはできません。
ゆえに、第2チャクラの前に通過するものとして、第3チャクラのテーマがあるのです。
種の枠組みを超えた「私」、地球(第1チャクラ)
第1チャクラでは、さらに自己の枠組みは広がります。
人間間の人種、民族、文化、国家といった違いはもちろん、生物の「種」の違いも内包した「地球という私」の意識になります。
ところがこれも「見せかけの第1チャクラ」の概念に生きていると、自分の国(民族・人種・文化)や「人間という種だけ」を守りたいという形になってしまいます。
その考えを中心に、偏ったものの見方で他を排除しようとしたり、優位に立とうとしたりしますが、それを「愛国心」や「大切なものへの忠誠心」のように考えてしまうのです。
本当の第1チャクラが象徴するエネルギーは、地球そのものと一体化する意識です。
それによって私はここで生き、その一員であると同時にすべてである、という気づきです。
そしてやはり、
この意識に到達する前には、第3チャクラ、第2チャクラを通過することが必要です。
なぜなら、先に自己意識の確立を経た拡大がないと、ここで「自己を失う恐れ」が出てきてしまうからです。
自己を失う恐れにおびえる人は、地球と戦います。
地球を、自己の「外にあるもの」と見なし、そこに飲まれまいとし、自然界を脅威と見なし、地球を改造したり、手なずけようとします。
しかし心の奥底には恐怖があるのです。
地球へ降りていって到達する輪
地球を私として受け入れる状態になると、「輪」ができます。
霊的存在としてこの体験に参入した私が、「地球」を体験しなくとも持っていた境界のない「私」の意識と、
人間の体験を経て、地球と一体になることで生まれる境界のない状態による「私」の意識とが、
その中身を異にするように見せつつも、同じものであったという「輪」を描くのです。
☆☆☆
エネルギーを視覚化できる人や体感できる人、あるいはエネルギーワークに興味がある人は、エネルギーを全体に循環させるというのがどんな感じかわかると思います。
そのとき、上から下へ流そうが、下から上へ流そうが、これも「輪」を描きますよね。
図解した方がいいかと思ったので、メモ書きで失礼。
この図だと一方向的に見えますが、実際は全方向的に同時に、逆向きの矢印もあわせて立体的に、たとえばりんごのような形を想像してください。図には描き入れていませんが横の回転・スパイラルもあります。
私たちのエネルギーがこのような形を描くのも、今回お話ししたことをわかりやすく示してくれています。
こういったチャクラ的解釈に興味のある方がいらっしゃれば、今度、講座で一度テーマに設定してお話しすることを検討しますね。
それでは~。
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