夢は、自分の内面を認識させてくれる「地図」のような働きをすることもあれば、並行して進行している異次元の出来事(多次元的な自己の側面)を見せてくれることもあります。
その両者は分けられるものではなく、もちろんリンクしているのですが。
秋になってからというもの、睡眠中の体験の鮮明さが著しく(と言っても、私にとってはこれも通常進行の範囲)忙しくもあり、寝ている間の人生と、起きている間の人生と、エネルギー体力(肉体の体力とは異なる)はどちらにより使っているんだろう……と、ふと考えてしまうような日々でした。
その中で、これはまた、ちょっと変わった体験だな、と思う出来事がありましたので書きます。
はじめの体験は、夢としてではなく、寝ている途中で目を覚まして起こりました。
眠りの合間、目が覚めて、ある存在に懇願される
その日は、これから書く体験をした後しばらくして「明晰夢」も見たので、意識のフォーカスが非物質側にあるまま、こちらの現実への認識も保たれているという独特のバランスが、普段より長く続いていたのかもしれません。
なお、この話を字面で読むと怖いとか不気味とか、ショートショートなどに通ずる奇譚のように感じる人がいるかもしれませんが、実際の経験は別に怖くもなければ、おどろおどろしいものでもありません。それをふまえてお読みください。
なんとなく部屋に気配を感じ、空気密度が濃いような気がして目を覚ますと、横たわる私の位置から少し離れた左側前方に、見知らぬ存在がいました。
その存在が、人間の霊体の姿なのか、それとも妖怪や精霊といった類の存在なのか、よくわかりませんでした。
私の視覚としては、形は人に見えていましたが、性別は不明でした。
その存在は、とても熱心に懇願するように、私へ、
「(自分を)食べて、食べて」
と、テレパシーで伝えてくるのです。
食べてと言われても……
と、私が困惑したのは言うまでもありません。
何かを持っていて、それを食べてくれというのではなく、「私を食べて」と頼まれることはそうそうないのではないでしょうか。
霊的な観点から、「食べる」というのは、取り込むという風に考えることもできます。
つまり、「私をあなたの中に取り込んでくれ」と頼んでいるのだろうか、とけげんに思いましたが、それにしたって得体のしれない頼みと感じ、回答せずにおきました。
そのまま再び寝ることにした私は、先に書いたようにその後、明晰夢の体験をします。
明晰夢の中には、その存在が出てきたわけではありません。
これだけだったら、記事に書こうと思うほどの話ではなかったのです。
翌日は、夢に登場し、「食べて」とお願いされる
ところが、驚いたのはその翌日の夜、眠ってからでした。
私は、「食べて」と頼んできた存在のことなどすっかり忘れて1日を過ごし、すやすやと眠りにつきました。
すると、夢に、わりと若そうな外見の、細身の男性が出てきたのです。
私には、黒髪をやや長めに垂らしている日本人のように見えました。知り合いにはいない顔で、この人生では見たことのない人です。
その男性は、夢の次元ですからもちろん霊的な体で登場しているわけですが、自分の体の一部を私に食べてほしくて、切り取ってありました。
と言っても、現在の彼の姿はちゃんと回復していて、部分的に欠けているところはありません。
でも、大事そうに、以前切り取った指と、腕の一部と、内臓のひとつを、私に差し出すと、
「食べて」
と、お願いしてくるのです。
(それで、夢を見ている私は、前日の体験との繋がりに気づきました。)
彼の動機はよくわかりませんでしたが、そこには何か純粋なものがありました。
不快に思う点はなく、その気持ちを汲み取ってあげたいものの、
……うーん、と思った私は、丁重にそれらを受け取り、紙に包むと、
私はこれを食べられない(でも、気持ちは受け取りました)。
ということを、彼にテレパシーで心をこめて説明しました。
それで相手は満足してくれたようで、その後は夢に出てきていません(今のところ)。
異次元では様々な存在と出会う。 自分の一部として考えると……
夢では男性の姿に見えたこの存在も、先述の通り、人間ではない存在という可能性があります。
私は今回は、その可能性が高そうだと感じています。
精霊、妖怪、自然霊、神々、なんと呼ぼうとかまわないのですが、物質的な知覚にフォーカスを限定しなければ、様々な存在がいます。
もし、そういった存在が「自分を取り込んでほしい(食べて)」と、私に頼んできたのだとすると、何かそれなりの事情があるのでしょう。
多次元的な自己としての私が、一体どんな活動をしているのか全部を把握できてはいないので、どのように協力できるのかも今の私には理解できていませんが。
また、「食べて」と懇願してきたその存在を、もちろん私の一部として考えることもできます。
これは私の経験ですから、私の現実に起こることは、私の一部です。
その存在のエネルギーに象徴される「何か」を、私は今、自分の中に取り込むべきか否かという局面にいたのかもしれません。
それはシステムや構造、概念を象徴している可能性すらあります。
そして、私の対応から解釈すると、形としてはそっくりそのまま吸収しないものの、そこに宿る心を吸収することに決定したのでしょう。
このように夢や異次元での体験は、ときに面白く想定外でありながら、確かにあなたの内にあり同時進行している別の側面を教えてくれます。
いくつもの人生や経験がいっせいに展開しているのが、当たり前の世界。
眠っている間だけではなく、本当は起きている間にも、並行して色々なことが体験できます。
気が散らないよう、「今」の人生に集中しているあなたも、やはり意識の別の部分では、多彩な情報をキャッチしているのです。
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