これは、前回の記事◆「霊性は、我欲のためには使えない」に関連した内容で、
「あなたの動機は何ですか・真の効果とは」です。
現象という形に答えを求める誤り
自分の意識が現実を創っていると認識した後で、「外の現象にその証拠や答えを見ようとする」ことは、私たちの多くが通る道なのではないでしょうか。
自身の意識の力を忘れ、「信じられない」ものにし過ぎたあまり、そのような形で「確かめる」プロセスを作るのはそう不思議ではありません。
「天（あるいは神）を試す」という錯覚※に陥らない限り、あなたがあなたの現実を創っているという理解が定着するまでは、そうした心の状態が続くのでしょう。
※現実を創っているのが「あなた以外の何か」と考える誤りから、その何かと闘っている状態。同じ考えによって、「神」であれ「高次の自己」であれ、何かが「自分に試練を与えている」と思い込まないように注意してください。
実際、外の世界はあなたの内の反映ですが、
この世界はあなたの見ている幻想の内容すらも、反映するということを覚えていてください。
もし、私たちの幻想が反映されないというのなら、私たちは今経験しているような物質的な体を持って死ぬ「他との分離を前提とした自己」という経験はできません。
つまり、あなたが、分離を前提とした自我を自己と見なして考えていることであれ、
スピリットとしての自己が考えることであれ、
どちらもが、あなたの選択次第で、ここでは「現実」になるということです。
この点をよく理解してください。
どちらの選択も、あなたという存在の「力」によって、形を持ちます。
その力自体を、ないことにはできません。
心の中で考えていることの、出どころに注意してください。
あなたの動機は何ですか。
それは、分離を前提とした自我の介入をゆるしていませんか。
これをお伝えするのは、
分離を前提とした自我の発想で何かを願い、それが叶って現実となっても、あなたは決して幸福にはならないからです。
一時的に満足や幸せを感じるかもしれませんが、あなたの本当に求めているものはそれではないと、奥底であなた自身が知っているからです。
望みが形になっても、やがて「これではなかった」、「まだ足りない」などの思いにかられて、次の何かに向かうのです。
そもそも、
いかなる現象も答えではありません。
あなたの求めているものは、「形」ではないのです。
形のレベル（現象や行動の次元）で解決できるという思い込み
同じ誤りが、現象や行動といった「形」のレベルで解決できると思い込むことにあります。
たとえば、あなたが欠乏の思いから何かを求めるとき、その欠乏を補うかに見える「現象」だけが望み通りに叶っても、これは根本解決でしょうか。
あなたは思い願った通りの形になった現実によろこび、満たされたと思うかもしれません。
けれども、あなたの内にある「原因」は、引き続き外側（形）に目を向け続けることによって、覆われたままです。欠乏を信じるという病は、根治できていません。
現象も行動も、心が導き出す「結果」ですが、
それらが「何のもとに統一されているか」こそが大切で、その内容によっては、同じ形に見える現象も行動も、まるで違った中身を持ちます。
私たちに本当に意味を持つのは、その中身だけです。
心にある「因」がそのまま保たれていれば、また、本質的に同じ欠乏に悩まされます。
それなのに、なぜそれを覆うための「形」を求めることに力を注いでしまうのでしょうか。
そう、内に保持している「因」に直面したくないからです。
真の効果とは
真の効果は、自身の内側を知ること以外に、もたらすことができません。
あなたがすすんで自分とは何かという真実に心を開くまで、外に表すことのできる代替物に価値があると錯覚し、それらを追いかけ続けます。
でも、それではどこにも辿り着いていなかったことを本当に悟ったとき、あなたはあなた自身の中に目を向けます。
それは、この世界で何かを「得る」ために内を見るのとは、全く異なる状態です。
あなたの幻想である、分離を前提とした自我の発想で物事を現実化しようとしないでください、それはあなたの望みではないからです。
あなたが求め、望んでいると信じているものの、動機を確かめてください。
自分とは何かがわかっていないとき、欲しくないものを「本当に欲しいものや、必要なもの」と思い込み、願い、行動し、それを実際に手にもします。
どんな現実の経験もあなたの意識次第で生かすことができますが、「最善だと信じていた物事が、実は遠回りの道であった」ということがあります。
真の自己に沿った心のあり方だけが、本当のよろこびをもたらします。
それこそが、「リアル」なあなたに一致しているからです。
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