数日前の昼間、ベランダに出るとあまりにもいい匂い、天国のような香りに満ちていました。
驚いて下方の木々を見回し、どこから?と考えていると、
「私だよ」
と囁くのは、金柑の木。
金柑の花ってこんなにいい香りだったっけ?
と半信半疑で、白く小さい可憐な花を目で確認、しばらく経ってから庭に出てみました。
近寄って香りをかいでみると、そうでした。
やはり金柑の花の、爽やかでありながら含蓄のある香りだったのです。
精油でいうとネロリとかプチグレンに似ていたかな。ミカン科ですしね。
(ただし、濃縮された精油と違って、自然界のお花の香りはふんわり透明感があって優しくて、新鮮で、のびのびと華やか!)
金柑の木としばらく一体になり、その素晴らしいよろこびに浸っていました。
自然界の変化はいっときも止まっておらず、その時の香りは、たった数日後でももう、同じではありません。
天候や気温、花の咲き具合などの植物のコンディション、そしてその場にいた私、すべてが調和して生み出される瞬間ならではの体験でした。
刻々と変わる季節の中で、今日は、
「つらいときだけ本気になる、じゃダメですよ」
というお話をします。
喉元過ぎれば熱さを忘れる、になっていませんか
つらいことがあるとき、苦しいとき、
霊性(スピリチュアリティー)へ真剣に目を向けたり、
自分の内側を本気で見直したりすることがあります。
つらいことを何とかしたいから。
苦しさを解消したいから。
そうした必死さが動機になっていた場合、そのときばかりは熱心に学んでも、
一時的に何かが解決・改善していき、
ひとまず楽になったり明るい気持ちになったりすると、
もういいや
そんなにずっと「内側」を観察し続ける必要なんかないよね
と、自分の注意の配分を主に「外の現実」の方に、また向け始めます。
喉元過ぎれば熱さを忘れる、という形になるのですが、
このことは地球の物理的な「重力」に似て、目覚めの明晰さがある程度定着するまで、
外の物理的現実にフォーカスすることの方が自然だと思い込む
ゆり戻しがあるのです。
関連記事◆「観念は、重力に似て」
土台をある程度しっかりと「覆す」までは、
自分が強く信じている観念ベースの世界に惰性で戻っていく、ということです。
人生の受け手であるという錯覚
外で起こっている色々なこと。状況。出来事。他者たち。
あたかも、自分の内とは無関係に、たくさんの登場人物が現れて織り成す壮大なドラマのように見え、そこで起こることはいくらでもあなたの気を引いてくれるでしょう。
一日中ひっきりなしに番組を放送し続けているテレビのようなものです。
釘付けになっていれば、「私とは何か」を思い出すことを忘れられる。
笑ったり、驚いたり、悲しんだり、憤ったり。
ショーの「受け手」になっていればいいのです。
でも、その状態のあなたは目覚めていません。
これを「普通」と呼ばないでください。
それは忘我の状態だからです。
「いつかきっと」、そして「いつかのせいで」
エゴは過去と未来を重視します。
現在の自分が本当に何を感じているかに、注意を払わなくて済むようにします。
「今」という拠点からどの方向を見渡そうとも、現在だけに真実の扉がありますが、
エゴの発想ではこのように考えます。
いつか、こうしよう(未来)
そのうち、○○だから(未来)
いつかのせいで、こうなった(過去)
あれがあれば・なければ、違っていたのに(過去)
そのように自分の拠点をずらすことで、無力であり続けるのが目的です。
★時間や空間について学ぶ講座(会場で開催)を来月7月27日(土)に行います。
詳しくは、今月中に講座案内をアップします。
誰が選択しているか
思い出してください。
エゴは、あなたの源に辿り着かない(根本解決ができない)方向へ導くのです。
その働きを「間違ったガイド」と呼んでもいいでしょう。
何より問題なのは、あなたがエゴと自分を一体化させ、エゴになじむことで「安心感」を得る癖があることです。
どんなに苦しく、つらい選択でも、あなた自身が恐れから「慣れている物事は、新しい物事へのリスクよりましだ」と信じているということです。
エゴを「外部のもの」のようにして、悪者扱いするのは勝手ですが、
その考えを採用しているのは誰か、を直視する必要があります。
人間は本当につらいとき、限界まで苦しいとき、
「解決するためなら!」
と、それ以外にもはや方法がないので、自分の責任を認めます。
(笑ってもいいんですが、現状、人間にとってこれは一番いやなチョイスになり得るんですよ。
どんなに苦しくても、無力感にさいなまれても、責任転嫁できる方が楽と思っている間は。)
それまでの基盤である「外と内が分かれている世界」という錯覚のゲームを手放し、
無力であること、被害者であること、受け身であることをやめ、
自分の力をどのように使っているか、真剣に見直すことにします。
そして正しいガイドと一体になること、「本来の自己」として創造することを学ぶのです。
どれも元々あなたに備わっている能力ですが、今の段階ではまだ「学ぶ」と言えるのです。
ただし、つらさ苦しさが緩和されれば「元の考え方に戻る」のでは、スリルある遊園地の乗り物を乗り降りしているのと一緒です。
選択の土台そのものは変わっていません。
ぐるぐると同じ遊園地の中を巡っているのです。
出口へ向かう代わりに、園内に用意されたアトラクションを取っかえ引っかえ選択しています。
そうであっても、スピリットのあなたの目的は「出ること」なので、
自分自身の意思により、そこから出るための動きを確実に作り出すでしょう。
今度こそ気づこうと、「自分」を揺さぶる。
それはあなたがやっているのです。
自分に対して、アラームを何度かけても、何度かけても、止めてしまうんだ……
なかなか夢から覚めてくれない、私。
かなりしつこくセットしてるのに、喉元過ぎればたちまち、また同じ土台の「悪夢」を見てる。
そんな「あなた自身のもどかしさ」を想像してみるといいかもしれませんね(笑)
つらいときだけ本気になる、ではなく、
つらくなる前に、「目覚める」ことができますよ。
あなたがそう決めて、そのように意思を持てば。
緊急のときだけ使えるメソッドを求めないで、
日常から「どの基盤にエネルギーを注いでいるか」自覚することが大切です。
エゴの基盤を採用していると気づく度に、自ら意識的に、そのエネルギー投資から「手を引く」必要がありますよ。
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